Interview6 End meets Start U
「確かめたいことがあるんだ」
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エル(とルル)がいないとルドガーが気づいたのは、ジュードやレイアと小一時間話し込んでからだった。
イリスの存在やクルスニク一族との関係について言及する内にのめり込んでしまった。
「エルー! どこだ、エルー!」
「エールー!」
開発棟に出て、レイアやジュードと揃って少女の名を大きく連呼しても、いらえはない。
(最悪だ、俺。あんな小さい子から目を離して、自分の知りたいことに夢中になって。エル、ごめん。どうかエルに悪いことが起きてませんように――)
ルドガーは真鍮の懐中時計を取り出し、それを両手で握り締めて祈った。
その瞬間、変化は起きた。
「うわ!」
「え!?」
「これ、列車の時の…!」
周囲の景色が歪み、砂時計の砂のように一点に集約して、ルドガーらもろともに滑り落ちていった。
視界が晴れた。ルドガーはぐるりと周りを見回した。いつのまにかルドガーたちは研究棟の室内にいた。
だが、そんなことが気にならないくらい、何かがおかしい。「ここ」は「違う」のだと本能が訴える。
「――ジュード。ルドガー」
レイアが低い声で囁いてから、一つのドアを示した。3人揃ってドアにぴとりと耳を当てる。
『……のヴォルトって奴を造ってたみたいだぜ』
『ジランド、本気で源霊匣でエレンピオスを救うおうとしていたんだ』
二言目の声は、ジュードの声と全く同じだった。
『半刻くらい前に、誰かが強制起動させた記録があるな』
ジュードが立ち上がった。
「屋上へ行こう」
「? 何で屋上?」
「確かめたいことがあるんだ。お願い」
ルドガーはレイアと顔を見合わせた。
「いいぜ」
「うん。ジュードが気になるなら」
「ありがと、二人とも」
3人の若者は、部屋の中のメンバーには聞こえないよう静かに離れてから、全速力で走り出した。
エレベーターを上がり、最上階に着く。それから屋上の入口まで、ジュードが先頭を切って駆け抜け、ドアを開けた。
「やっぱり……」
ルドガーにとって、屋上にあったモノは、とにかく訳の分からないモノだった。
紫電色の巨大な球体。時おり、中に和太鼓を背負った小人がいるのが見える。何より異様なのは、その球体が電気を発していたことだ。
「な、なあ、何だよコレ」
「源霊匣ヴォルト」
ジュードが抑揚を抑えた声で答えをくれた。
「源霊匣でヴォルトの起動実験をしたことがあるんだ。コレは、その時の――」
「暴走した源霊匣ヴォルト、それにさっき見つけたんだけど、向こうの昇降機にバランさんが乗ってて……え? これって去年、エレンピオスに来
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