暁 〜小説投稿サイト〜
その魂に祝福を
魔石の時代
終章
ある家族の肖像
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 母さんがホッとした様子で言った。
「ほら、仲の良い家族だと思わない?」
 確かに――母さんの言葉に頷く。
 姉と母親で妹を仲良く取り合っている。三人のやり取りは僕にはそんな風に見えた。
(つくづく大した奴だよ)
 僕らだけではこうはいかなかった。その確信は、思った以上にすんなりと胸を通過して行った。全く、こんな光景を見せられれば納得するよりない。これじゃ確かに僕らはただの端役に過ぎなかったのだろう。
(ここで後始末の一つも出来なければ、見せ場の一つもないな)
 問題は山積みだが……まぁ、挑むに値する。多分、あの男が――あの兄妹が望んだ微笑ましい家族のやり取りを守れるのなら。


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