第3部 始祖の祈祷書
第3章 始祖の祈祷書
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は残念そうな顔をした。
「なぜじゃ?」
「見せる理由がない」
ウルキオラは退室しようとしたが、ルイズが呼び止めた。
「別に見せてあげてもいいじゃない。また回復するんでしょ、目ん玉」
ウルキオラはルイズに向き直った。
「お前は俺が痛みを感じないとでも思っているのか?」
ウルキオラの言葉に、その場にいた三人はぞっとした。
自分の目を抉ったらどうなるか……。
激痛だろう。
そんなことを考えながら、ルイズが口を開いた。
「ご、ごめん」
ルイズは俯きながら言った。
「気にするな」
ウルキオラはそう言って、扉に向かった。
しかし、今度はオスマンに呼び止められた。
「待っとくれ」
「まだ何かあるのか?」
ウルキオラは首を後ろに向けて言った。
「君の願いを聞こう。それでどうかね?」
「願い…だと?」
ウルキオラはオスマンに向き直った。
「そうじゃ。まあ、儂に出来ることに限るが…」
オスマンは髭を撫でながら言った。
ウルキオラは少し考えた後、決めたように顔を上げた。
「なら、ヴェストリの広場の端に椅子とテーブルを用意しろ。あと、紅茶もな」
オスマンは目を見開いた。
「そんなことでいいのかね?」
「ああ、紅茶を一人で楽しむ場所が欲しいと思っていたところだ」
ウルキオラの言葉にルイズも目を見開いた。
あまり口を開かないウルキオラが、まさかそんなことを思っていたとは思いもしなかったからだ。
ルイズはまた俯いてしまった。
「わかった。こちらで早急に用意しておこう」
「ああ」
ウルキオラは目を抉った。
この場にいる三人は、既にそれを見ていたので、驚きはしなかった。
「共界眼」
ウルキオラは抉りだした目を潰した。
三人の頭の中に映像が流れる。
黒崎一護とウルキオラの初戦の映像である。
ルイズは既に一度見たので、あまり興味がないようであった。
しかし、映像はそこで止まらなかった。
ウルキオラとグリムジョーの戦い。
黒崎一護とグリムジョーの戦いへと映像は移り変わる。
暫くして、映像が止まった。
オスマンが口を開く。
「オレンジの髪の少年が持っていた刀…あれは…」
オスマンは映像の内容をアンリエッタから聞いていたので、おそらくそれは『破壊の剣』だろうと考えていたが、こうして直接見せられると、驚きを隠せなかった。
「ああ、あのオレンジの髪の男が『破壊の剣』、『斬月』の持ち主だ。お前が言っているような黒い髪の男ではない」
「ふむ…だが、あの少年が持っていた刀と、今宝物庫にある刀は刃の色が逆じゃな」
オス
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