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その魂に祝福を
魔石の時代
第五章
そして、いくつかの世界の終わり5
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ェイトとアルフの慰めの言葉を聞いていると、クロノが呻いた。
「本当にそれだけなのか?」
「俺は今、今までで一番正直に話しているんだが」
 この一件に関して言えば、誤魔化さなければならないような事など何もない。
「……そうか」
「ごめんね、リブロム君! 本当にごめんなさい!」
 取りあえず立ち直ったらしいなのはが、全力でリブロムに頭を下げ――勢い余ってテーブルに頭をぶつけていた。それを見ながら告げる。
「大体、あの子がそれ以上の因縁を用意できると思うか?」
「……いいや」
 納得してくれたようで何よりである。




 それから数日が経ち、次元震とやらの影響も落ち着いた頃――ついでに言えば、暇を見つけては追体験を繰り返し、『雫』を貯めてようやく右目を『取り戻した』頃の事である。
「じゃあ、なのは。桃子によろしく」
 海鳴市に――家に帰るなのはと、何やら同伴する事になったらしいユーノを見送る。家に帰ったら可能な限り桃子のご機嫌をとっておいてもらえると非常に助かる。というか、切実にお願いしたい。普段穏やかな人間ほど怒ると怖いという話は良く聞くが……桃子はその見本のような女性なのだから。いや、もちろん怒鳴り散らし暴れ回るとかそういう怖さではない。というより、言動がいつもと大きく変わる事はない。だが、奇妙な凄味があるのだ。有無を言わさぬ凄味が。それでいて、恐怖よりも罪悪感を刺激するのだからたまったものではない。
「うん。光お兄ちゃんも頑張ってね」
 ちなみに、だが。テスタロッサ親子は見送りには来ていない。と言うより、来れないというべきか。それも仕方がない事だ。仮にも犯罪者である以上、そう自由に出歩ける訳もない。一応挨拶はできたようだが――それでも、名残惜しさは隠しきれていない。
 もっとも、フェイトと面会できないのは何も犯罪者だからと言うだけではない。プレシアが従えたジュエルシードを強引に封印しようとした代償はあの子の身体にまだ刻まれていたらしく、ここ数日体調を崩していた。緊張の糸が切れた事で、今までの疲労も一気に表出したという事もあるだろう。面会謝絶と言うとさすがに大げさだが、元々本調子ではなかった事もあり、あと数日はゆっくり過ごさせるようにと指示があった。
 さらに加えて言えば。フェイトの不調の最大の要因は、ジュエルシードがばら撒いた超高濃度の魔力を浴びた影響だという。……どうやらアリシアの直接の死因もそれに近い状態だったらしい。もちろん、フェイトは命に関わるような重篤な状態ではないのだが、それを知った途端にプレシアは明らかに情緒不安定になった。仕方がない事とはいえ、魔物化が再発する危険は多少ならず高まったと言わざるを得まい。
「ああ。やれるだけの事はやるさ」
 プレシアが情緒不安定になっている以上、被った代償に対する
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