暁 〜小説投稿サイト〜
無欠の刃
下忍編
過程
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
を掴み、揺らす。

「で、ででで、出来るわけないでしょう、そんなの!!」
「出来るよ」
「何を根拠に…!!」
「前例があるから」
「…ぜんれい?」
「「鬼の国の巫女」っていう人がいるの、知ってる?」
「え、巫女?」
「巫女の意味、分かるよね?」
「それくらい、知ってるわよ!! 確か、神様に仕える女の人の事でしょう? それがどうしたのよ」
「その「鬼の国の巫女」は特殊な封印術を扱ってる。けど、この封印術を使う時、印は結んでないだって」
「じゃあ、どうやって発動させるのよ!?」
「手の動き、だって」

 そういって、カトナはすらすらとかいた印の形と、その形をもとにしたらしい人間のポーズをいくつか書いていく。何個か不明瞭らしい点もあるが、それは、カトナ自身がこの巫女の舞というのを見たことが無いからである。
 鬼の国の巫女は、舞う時の手の動きや足の動きの中に、印の代わりとなるポーズをいくつか仕込んでいるらしい。それで強固な封印術を発動させるらしい。
 全ては伝聞に過ぎないが、しかし、信憑性は高いだろう。
 なにせ、あの「湖面」だ。
 アカデミーの成績ではトップクラスでドベの彼は、イルカも驚いてしまうほどに、他国の情報について詳しい。それもまた、彼が他国からのスパイであるという説に拍車をかけていたが、それは裏を返せば、それほどまでに信憑性が高いことしか言っていないからである。
 たとえば、雷の国の雲隠れの里は、人柱力を持っているが、それは八尾であり、現雷影である男の弟の腹に宿っている。たとえば、滝がくれの里の持つ人柱力の状態。たとえば、岩がくれの里が過去にしてきた数々の行為など。
 そんな、確かに調べれば分かるだろうが、普通の子供ではありえないような知識を多く持っているのだ。しかも、中には里の機密情報まである。
 必然、ガセネタを掴むまされた可能性はすくないだろう。

「…手の動きでいいなら、足の動きや、態勢でもいけそうね」
「流石、サクラ。話が速い」
「なるほどね。チャクラが効率よく伝達できるのを十二種類、この一か月間で作るってわけね」
「そう。サスケに協力、頼むの迷った。けど、サスケは実践派。こういう検証は」
「私の方が熟せる…ってわけね」
「うん」

 頷いたカトナに、なんて荒唐無稽を思いつくんだと内心で驚愕しながらも、表面上には少しもださず、サクラは思考する。
 検証パターンは無限大だろう。足の動き、で限定しているとはいえ、角度、距離、速度、態勢など、様々な条件が必要であり、その条件の中でも特に秀でた十二種類の印を見つけ、しかも、それぞれをナルトの体に染み込ませなければならないのだ。一カ月でも足りないだろう。
 だが、カトナがわざわざ自分を信頼し、言ってきてくれたのだ。
 自分に出来る最善の手
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ