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無欠の刃
下忍編
過程
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組まないと言えば、何よりも血継限界があったではないか。
 一番の例と言えば、やはり、班員であるサスケがあげられるだろう。
 写輪眼を使う時、彼が印を組んだところを見たことが無い。詳しく聞いてみれば、どうやら、使いたいと思った時に、チャクラが瞳に集中し、発動できるらしい。
 これは瞳術だけだから…ではなく、白だって印を組まずに、氷の結界を作っていた。
 木の葉の秘伝忍術の一つ、心転身の術や影まねの術は印を組むが、あんな強力な技が、複雑な印を組まないで発動できるのだ。
 つまりは、「複雑な印を組まないこと」及び「印の省略化」は、血継限界全体に通じる、共通事項と言ってもいいだろう。

 「あれはもともとの遺伝子自体に変化が起きて、術者は、過程をある程度、省略できるようになっている…つまり、忍術を発動すること=印を組むことにはならないことの、証明となる。分かる?」

 別に血継限界以外にも、印を組まないで発動する忍術は多い。
 医療忍術や封印術は系統が違うため、一概には言えないが、印を組まないと言えば、ここもそれにあてはまるだろう。砂のお家芸である傀儡の術も、ここに含まれる。
 カトナ達は知る由もないが、四代目火影が考えた螺旋丸などもある。
 つまりは、忍びが忍術を発動するとき、別に印は、特に必要でないのである。
 それでも、忍者が印を組むのは、単純に、チャクラの消費を最小限にまで抑えられ、なおかつ、きちんと術が発動するからである。
 早い話が、印を組むということは、過程を一つ一つ熟している分、正確にチャクラを込めれるので消費が少なくて済むのだが、過程を一気にすっ飛ばしている分、チャクラの消費は激しく、医療忍者レベルならば、そんな問題も発生にしにくいが、普通の忍者レベルでは、それも難しいだろう。
 また、「印をきちんと組まなければ忍術は発動しない」という先入観があることも要因の一つだろう。
 アカデミーでは徹底して、正しい印を組むことや、印をいかに早く結べるかを重点とした授業を行っていることも多い。
 それはいついかなる時でも、すぐにでも自分の身を守れるように、忍術を不発させないようにするためであるのだ。

 「うん。でも、それがナルトが忍術を使えるかもってことに、どうつながるわ…」

 そこで言葉を途切れさせたサクラは、いくつか頭をよぎる予想に目を見開く。
 印を組むことは、忍術を発動することであるが、忍術を発動することは、印を組むことではない。
 カトナの目的は、印を組まなくても、忍術を発動できるようにすればいいことである。
 ということはつまり、



 「印のかわりの過程を、作る気・・!?」



 その言葉に、カトナはこくりと頷く。思わず絶句しかけたサクラは、何とか自分を保ちながら、カトナの肩
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