1部分:第一章
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「楽しみにしていて」
「やっぱりあれ?」
絶対違うと思いながらも言うのであった。
「ハート型のチョコレートかな」
バレンタインの定番であった。
「ホワイトチョコで文字を書いて」
「そんなの全然普通じゃない」
やはり麻紀子は違っていた。それは普通だと一言で切り捨てたのである。
「絶対にしないから。安心してね」
「そうなんだ」
「といってもケーキでもドーナツでもないわよ」
それは保障してみせるのであった。
「絶対にね」
「そうなんだ。じゃあそれは期待しておくよ」
「絶対に期待していてね」
こうまで言ってきた。
「凄いのプレゼントしてあげるから」
「うん」
満面に如何にも楽しげな笑みを浮かべる麻紀子に対して彰浩は顔の裏に不安で仕方がない素顔を見せていた。とにかく不安で仕方がなかったがそれを言うわけにはいかなかった。言ってどうにかなるものでもないからだ。なればどんなにいいものか。こうも思うがそれも言うことができないのであった。
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