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牙狼<GARO>―黄金の嵐(かぜ)―
第一章「失われた黄金」
#1、牙―Evil shine―
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んでの所で牙狼に邪魔をされた。鎌を牙狼剣で受け止める。
「邪魔するな黄金騎士!アレは獣だ!野に放たれた獣そのものだ!やつ等は矯正せねばならん!!それの何が悪い!?」
「その前に、アンタがどれだけ狂ってるか・・・理解しやがれッ!!!」
 牙狼はそういうと、鎌を弾き腹部甲殻の隙間を狙い牙狼剣を一閃させる。
「ぎゃあああああああああああああっ!!!?」
 カマギュラスは上半身と下半身を綺麗に両断され、消滅。代わりに人魂のようなものが現れ牙狼の目の前を漂っていた。憑依された鎌田の顔を浮かび上がらせて。
『い、嫌だ・・・死にたくない・・・俺はただ・・・立派な教師になりたかっただけなのに・・・』
「ホラーに憑依された時点で人間だったアンタは死んでいる。・・・諦めな」
 助けを乞う鎌田に冷徹にそういうと、牙狼はそのまま牙狼剣で一刀両断した。そして、今度こそ鎌田は消滅する。
「来世では・・・いい教師になれよ」
 それは懺悔なのだろうか?天を見上げ、そう呟くと鎧を解除し、ヤシオの元へ向かう。
「大丈夫か?ヤシオ君だっけ?怪我はない?」
 ヤシオにそういうと、微笑みながら頭に手を置く。・・・と、
「き、気安く触んな!!!」
 何故か顔を真っ赤にして、慎之介の手を振り払う。
「それにオレは『君』じゃねぇ!!!」
 そういって、帽子を脱ぐと・・・ファサっと、腰まで届きそうな長い髪が溢れる。
「オレは『八潮ミサト』!れっきとした女だ!!!」
「・・・・・・ゑ?」
 衝撃の事実、ヤシオこと八潮ミサトは男ではなく女だったのだ。衝撃の事実に固まる慎之介。まぁ、無理もない、どう見ても男の子としか見えない服装ならば誰だってそう思う、作者(おれ)だってそう思う。
「バーカ!バーカ!!!」
 そんな慎之介に意も介さず、ミサトは罵声を浴びせながら去っていった。アンナはそれを可笑しそうに笑いながら言う。
「面白い子だね、あの子」
「あ、アンナさん。アンタ気づいていらっしゃったのでせうか?」
「さぁね〜」
 ふふんと笑いながらアンナは言う。表情からして知ってたのだろうが。
『俺様ですらあのガキが女だとは知らなかったのに。・・・アンナ、恐ろしい奴だぜ』
 余談だが、ザルバもザルバで知らなかったようだ。
「ねぇ・・・しんちゃん」
「ん・・・?」
 ふと、アンナが真剣な表情で慎之介に言う。
「5年くらいになるんだよね・・・。しんちゃんが牙狼の称号を継いで」
「・・・ああ、だけど・・・『おじさん』にはまだまだ及ばないけどね・・・」
 慎之介は微笑みながら師であり命の恩人である先代牙狼であったアンナの祖父を思い出しながら言う。
「でも、いつか・・・俺は『おじさん』みたいな牙狼になってみせる。・・・そして、もう一度鎧の輝きを取り戻してみせる」
 
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