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牙狼<GARO>―黄金の嵐(かぜ)―
第一章「失われた黄金」
#1、牙―Evil shine―
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 内容は、刃物を持った通り魔に子供が襲われたとの事でその子の母親がインタビューを受けているというのだが、その親にヤシオは見覚えがあった。
「これって・・・駅の親子!?」
 そう、帰り道泣き喚いていた子供の母親だったのだ。この後、母親の口から語られた一言に衝撃を受ける事になる。
『では、犯人の特徴のようなものは・・・?』
『ええ、はい・・・。黒いコートを着ていて、目つきの悪い男でした』
「!?」
 この特徴を聞いて、あの少年を思い出す。あの目つきの悪い、黒いロングコートを着た少年の事を・・・。
(あいつだ・・・!あの黒いコートを着た目つきの悪い赤いツンツン頭!・・・アイツが犯人だ!!!)

Sideヤシオ
 この時のオレは、何が何でもあの黒いコートの目つきの悪いアイツを捕まえなければ・・・。どうにかしなきゃ・・・ってそう思っていた。
 この判断が、始りだったなんて誰が予想しただろう?そう、ありふれた日常から死と隣り合わせの闇の者との戦いが渦巻く非日常の始りだと・・・。

―そして、話は慎之介が指令を受け取り家を出た後へと戻る。

「ん?」
 暗い路地を歩いていて、ふと気配を感じ後ろを振り向くと、そこには茶色の髪をサイドテールにし、白いロングコートの魔法衣を着た少女が立っていた。
「やっほー、しんちゃんにザルバ」
『よぉ、アンナ』
「アンナ、何故ここに?」
 ニッコリと明るい笑顔を見せながら慎之介に言うアンナと呼ばれた少女。彼女の名は冴島杏奈(さえじま あんな)、かの有名な冴島大牙、冴島鋼牙、冴島雷牙といった数多くの黄金騎士を生み出した冴島家の末裔である。
 彼女は女であるため、魔戒騎士をサポートをする側である魔戒法師をしている。仕事の際には慎之介とコンビを組むことが多く、慎之介のもう一人の相棒と言っても過言ではない。
「しんちゃんのサポートをね。『憎悪』の陰我より生まれしホラー、黄金騎士と協力して討伐すべし・・・って指令が来たの」
『そう言って、実は指令のことを知って番犬に「しんちゃんと一緒に仕事させて!」って頼み込んで貰ったんだろ?』
 赤い封筒を見せながら言うアンナに対しザルバは半眼でアンナを見ながら言った。アンナは途端に顔を真っ赤にさせ、
「ち、違うよー!そんなんじゃないって・・・」
 あわあわと、慌てた様子でザルバに反論する。何を隠そうアンナは、幼少時のある一件から慎之介に好意を抱いているのだが、彼女自身恋愛事が苦手で、シャイな性格の為こんな感じなのである。
「あ!そ、そうだ!しんちゃん、今回のホラーについて情報を仕入れてあるから春日部駅に来てって、レオンから言伝を貰ったんだ!一緒に行こうよ!」
『あ、話逸らしやがった』
「レオンから?何故、アイツが今回のホラーの事を?あいつ、昨日は別の任務につ
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