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牙狼<GARO>―黄金の嵐(かぜ)―
第一章「失われた黄金」
#1、牙―Evil shine―
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Side???

 出会いって言うのはいつも唐突に・・・偶然が重なり合って訪れる。
 何かの本でそう書いてあった気がする。今思えば、オレ・・・ヤシオが『彼ら』と出会ったのはそう言った偶然が重なり合った結果なのかもしれない・・・。

Side OUT

―慎之介が指令を受け取る前日・・・。

 ガタンゴトン。
  ガタンゴトン。
   ガタンゴトン。

 電車に揺られながら蒼いジーパンにアニメキャラがプリントされたTシャツを着た小学生ヤシオは窓ごしに夕暮れの空を見つめていた。学校の帰りである。
「何処へ行くの?待ちなさい。ほら、こっち」
「や!」
 声がした方を見やると、母子がもめているようだ。
「嫌じゃないでしょ!ホラ!」
「やーーーーーーーー!あーーーーーーーーーーー!アァァァァァァァァァァァァン!!!!」
「どうしてママの言う事が聞けないの!全くアンタは!いい加減にしないと怒るよ!」
(もう怒ってんじゃん・・・)
 次第にエスカレートし、子供が泣き出した。それに腹を立て怒鳴る母親。それを見ながら呆れた表情でヤシオは胸中で呟くのだった。

『春日部ー、春日部ー』
 自宅がある春日部に着いたので、降りる。
「ほらぁ!行くよ!」
「やあああああああああ!!」
「ちゃんと歩きな!」
 怒鳴り声が聞こえたので見やると、先ほどの母子がまだやっていた。
(あーあ、まだやってら)
 ため息をつきながら、胸中で呟き再び歩き出そうとする。その時だった。
―ドン!
 背中に衝撃が走る。誰かがぶつかってきたようだ。
「ってーな!気ぃつけろ!!」
 衝撃がした方を振り向き、見やる。そのぶつかったであろう人物を見て・・・固まった。
 年は高校生ぐらいだろうか、赤いツンツンしたヘアーの少年である。顔はイケメンの部類に入る感じだ。・・・それだけなら固まらないだろう。
 だが、格好が異様だった。その少年はどっかのアニメに出てくるような黒いロングコートを羽織っていた。何かのコスプレをしているようにしか見えない。・・・ぶっちゃけ残念なイケメンである。
「・・・何だ、アイツ?」
 ギロリと、その少年に睨みつけられたが、ただにらみつけただけで少年は去っていった。
 一体何故、あんな格好をしているのか・・・?何故、あんな格好をしているのに道行く人は誰も気がつかないのか・・・?謎が多かったが、ヤシオは大して気にもとめず、そのまま帰路へと向かった。


―そして、一方では・・・。

「ほらぁ、いつまでそうしてんの?」
「びえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!」
 先ほどの母親が路地裏でないている子供を叱っていた。一向に子供は泣き止む気配はない。
「ついて来ないなら置いてくよ」
 それでも、子供は泣いているばかりでつ
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