−Six Samurai vs Ninja−
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ド」
「……私のターン、ドロー」
風が襲いかかる《白竜の忍者》の上で、二人のデュエリストが対峙する。しかし、どちらもお互いの姿を見ておらず、見ているのは近くに落ちているはずのアクションカードだった。
((……アクションカード!))
発見したのは二人同時。妙な場所に無造作に転がっていることから、恐らくは先程ケンジが見つけた酒場のアクションカード。しかし、このままアイが《白竜の忍者》に乗っていては、どちらがあのアクションカードを取るかは分からない……
「……振り落とせ」
まずケンジは、《白竜の忍者》に無慈悲にそう告げる。全力でやれ、と。その命令に《白竜の忍者》は静かに従うと、アイを振り落とすべく全力で旋回した。
「ぐうっ……リバースカード発動!」
備えていたケンジはともかくとして、アイは突如として起きた突風に対応出来ず、たまらず《白竜の忍者》から振り落とされてしまう。だが、吹き飛ばされながらも、一枚のリバースカードを発動する。
「――《六武式風雷斬》!」
ケンジはアイが発動したリバースカードが何か警戒したが、特に何をする訳でもなくアイは風圧に飛ばされていく。アクションカードは一枚しか手札に加えることは出来ないが、運も絡むが一枚を手札に加えてすぐ発動し、さらにもう一枚手札に加えれば独占も可能。
アクショントラップの可能性もあり、実際に引いたケンジとしては少し逡巡してしまうが……そうも言っていられない。そう考えながらアクションカードの元に向かうと、ケンジは目の前の屋根に人が立っていることが気づく。
そう、六武衆−ザンジだ。
「…………ッ……!」
ここでケンジは、アイが発動したリバースカード《六武式風雷斬》の効果を思いだす。――武士道カウンターを一つ取り除き、相手モンスターを一体破壊か手札に戻す、という効果。
《六武の門》からザンジへとエネルギーが送られ、ザンジはそのエネルギーを自らの矛に集中させていく。矛は雷と風の力を纏って強化されており、避ける間もなく雷神が如くその矛が――
――一閃。
一瞬にして《白竜の忍者》は破壊され、ケンジはモンスターを失って飛翔する手段を失ったことで、今度は対策することも出来ずに大地に叩きつけられる。
「ぬ…………!」
ゴロゴロと荒野を転がって受け身を取ると、その正面に《六武衆−ザンジ》と追いついたアイが立ちはだかっていた。今の衝撃でまたどこかに行ってしまったのか、探していたアクションカードはもうどこにもなかった。
「……《機甲忍法 ゴールド・コンバーション》を発動。私のフィールドの忍法を破壊し、二枚ドローする……」
それでも近くにあるはずのアクションカードを取りに行きたいところだが、アクシ
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