第五章 楽園
第16話 言えなかった想い
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6月27日。
上条『凜袮!』
凜袮は驚いた顔をしながら振り向いた。
凜袮『どうしたの当麻。家の方向違うよね?』
上条『……ちょっと聞きたいことがあってな』
凜袮『ん?何?』
上条『昨日、俺は凜袮の家に行った』
その刹那、
凜袮『……………え?』
凜袮から笑顔が消えた。
上条『″一回目″行った時は家の中にも入ったよ。そうしたら士道の家のリビングと全く同じ。そして急な頭痛。俺は意識を失った』
凜袮『…………何で、どうして……』
上条『起きたら次の日に経ってはなかった。″二回目の6月26日″を体験した。その時は凜袮の家の前まで行って帰ったけど……その時には頭痛がなかった』
凜袮『………ちゃんと、機能してる……はずなのに……』
上条『……』
凜袮『何で……?どうして……?』
上条『……それは多分、俺の右手のせいだと思う』
凜袮『……?』
上条『俺の右手は幻想殺しって言って、どんな異能の力でも打ち消すんだ。多分、その記憶の消去が出来なかったのもそのせいじゃないのか?』
凜袮『ッ!!?』
上条『……やっぱりか。何か隠してるとは思ってたけど……』
凜袮『……なら、世界をやり直して……!!』
上条『世界を改変しても、俺の記憶は残るぜ?』
凜袮『………』
上条の言葉を聞いて、凜袮は諦めたかのようにフッと微笑んだ。
凜袮『…………そうだよね。うん、全て私がやったの。私の家の時も、士道達に″私と士道が幼馴染み″っていう記憶を植え付けたのも……』
上条『……凜袮。聞かせてくれ。お前は何者なんだ?何でこんなことをしてるんだ?』
凜袮『……じゃあ、私の正体から明かそうかな。………私は精霊。ちょっと特殊のね』
上条『特殊?』
凜袮『そう。正確に言えば精霊じゃないの。……なんて言えばいいかなぁ……そうだね。巨大な霊力の残骸が意志を持った、とか言えば分かるかな?』
上条『えっと……』
凜袮『本体が無いの。普通の精霊は霊力を封印しても本体は残る。でも私は違うの。その本体がないから霊力を封印したら消えちゃう』
上条『ッ!?』
凜袮『そういうこと。驚いた?』
上条『……凜袮、お前……』
凜袮『ついでに私の力、〈凶禍楽園〉のことについても教えてあげる。当麻も気づいてると思うけど……』
上条『まさか……』
凜袮『そうーー』
凜袮『世界をやり直す力……』
上条『ーー!?』
凜袮『結界の中に存在する世界を望む結果が出るまでやり
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