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Santa's Claws〜サンタズ・クローズ〜
-第2話〜タナと村に忍び寄る影〜
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は続き、とうとうタナは痺れを切らし、それを見ていたタズも次の展開を悟った。
「タズ…ちょっと表出ていて。」
静かに語り出すタナに対して、タズはそっと話し掛ける。
「しかしお前、それだと体に負荷が…」
「大丈夫。ただちょっと頭にきただけ…少し暴れるだけだから…ね、お願い。」
「何かあったらすぐ駆けつけるからな。」
「ありがとう。」
タズはその場を後にし、タナは姿勢を正した。彼女は深呼吸し、全身にヒカの力を漲らせ、次第に体から白いオーラが身に纏った。
「やばい…」
タナの様子に気付いたタズは納屋を走り出して、外にいた警察に叫んだ。

「みんな伏せろー!!」

タナは体から光の波を放ち、納屋の中のアウタレスの居場所を突き止めた。
「一体何なんだ?タナはどうした?」
姿勢を低くし、困惑するヒュオリ警部にタズは答える。
「タナがキレた。」

タナはショットガンを構え、内蔵された大きな鎌が展開した。彼女が持っていたのはサイス・ショットガンだった。タナはそっと笑みを浮かべ、壁の向こう側にいたアウタレス目掛けて突っ込んだ。目の前にあるものを撃ち、切り刻み、破壊しながらタナは笑っていた。

「アッハハハハハ…」

警察の持っていたアウター探知機が大きく反応した。納屋の中から聞こえる爆音と笑い声と時折飛んでくる流れ弾を前に、車両の後ろに隠れていた警察は皆引いていた。

ヒュオリ警部がそっと呟く。
「やはり人型のアウタレスは皆化け物だな…」
「これで遊んでいるだけだからな…彼女が本気を出すと生きて帰れない…」
「えっ…」
タズの衝撃発言に警部の顔は青ざめた。

タナが進んだ道には瓦礫しか残らなかった。アウタレスは逃げるも追いつかれ、バラバラにされた。アウタレスの返り血を浴びたタナは、もう1体のアウタレスに狙いを定める。後ろから破壊が迫るアウタレスは必死に逃げ、屋根を突き破り飛び立った。外にいた警察が銃を構える。しかし止まる事を知らないタナは一気に上空のアウタレスに追いついた。アウタレスの目に映ったのは白いオーラを身に纏い、全身を紅く染め、鎌を背負った笑顔のサンタだった。次の瞬間、アウタレスはバラバラにされ、アウタレスの破片や体液がそこらじゅうに降り注ぐ。納屋の周囲にいた人間が見上げると、月を背に全身を紅く染めた女のサンタがそこに立っていた。

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タナに見蕩れていたタズは気持ちを切り替え、ヒュオリ警部に進言する。
「村中に伝えてくれ。この村は狙われている。」

-第2話〜タナと村に忍び寄る影〜 〜完〜

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