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Santa's Claws〜サンタズ・クローズ〜
-第2話〜タナと村に忍び寄る影〜
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は不機嫌そうな顔をしていた。
「あんたを待っていたのに、遅いからシャワー借りたのよ。話があるって連絡入れたじゃない。」
タナも不機嫌そうだった。
「時間が掛かると返しただろう。家に上がるどころか、風呂まで入りやがって。前にもあったな…」
頭を抱えるタズに、タナは真剣な顔つきで話しかけた。
「話がある。」
「服を着ろ。」
「真面目に聞け。」
「まずは真面目な格好をしてくれ。」
互いに譲らず、イライラしたタズは強気にでた。
「そんなセクシーな体を見せ付けられると、こちらも目のやり場に困る。」
不意の発言に、タナは顔を赤らめた。
「何顔を赤くしてるんだ?51歳。」
「てめぇも50だろ。」
タナの顔は一瞬で戻り、彼女は自身の銃を左手で構えた。彼女は左利きだった。タズも同時に銃を抜き二人は互いに向け合った。
当初の目的を忘れ、二人は時間を無駄にした。

タナはちゃんと着替え、話を再開した。
「周辺の情報を探っていたのだが、今日近くの空港の南西2キロ先でゲカアウタレスが確認されたらしい。それがすぐ行方を晦ませた。」
「ここから6キロ先か。近くには空港や街があるんだぞ。それがどう関係…あ。」
タズの口は止まり、タナが話を続ける。
「気付いたようだな。私もラケンナの話が引っ掛かっていてな。例の、アウタレスが何かに誘き寄せられているっていう話。もしそれが事実なら…」
「そのゲカアウタレスが向かった先がここになる。」
「そういう事。」
事態を把握したタズは自分の装備を確認し始める。
「ゲカ燃料にアウタレスが反応しているのなら、わざわざ遠方のアウタレスがここに来る必要はない。確かめる価値はありそうだな。アウタレスの情報は?」
タナは端末の画面を読み上げる。
「姿はコウモリに類似、体長2m前後、飛行可能、危険度3、要専門家処理、脅威度2、兵士級、濃度21、超能力発現の可能性、数は5体。また人型じゃなくて良かったわね。」
「だな。念の為他の連中にも声を掛けておこう。」
タズは他の武装サンタ、ゲートガードや消防、そして警察の知り合いに連絡し、注意を促した。

「でもそれはあくまで推測なのだろう?それでは部下は出せんぞ?」
そう話すのは村の警察署の警部、名をヒュオリ・ランプ。43歳。彼は小型人間(一般の人間の約10分の1の大きさを持つ人間)であり、優れたパワードアーマー乗りである。

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「村は今聖誕祭の季節でどこも手が足りん。一応皆に注意するよう連絡は入れておく。」
「ああ。ありがとう。」
タズは通信を切り、タナに話し掛ける。
「俺の家に来たのもこの為か。」
「そういう事。奴等が村に来るならここを必ず通るはず。網を張って待機しましょ。後今夜はここに泊まっていくわ。」
「お、
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