SCAR
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も油断なく銃を傷の男に向ける私服姿のホークアイさんがいた。
「大丈夫!?ソフィアちゃん!」
「は、はい。けどどうして…」
「説明はあと!今はコイツに集中するわよ!はい銃!」
地面に私の杖の残骸を認めたホークアイさんが私に銃を投げよこす。慌ててそれを受け取る。
「油断なくね」
ホークアイさんの言う通り傷の男は肩を弾がかすっただけでほぼ無傷なのだ。ホークアイさんが来たとはいえ未だもって油断できない難敵だ。
しかし、それはあっちにも同じことが言えるだろう。なにせこっちには『鷹の目』の異名を持つ百発百中の狙撃手がいるのだ。十分に難敵足りえる。
実際その後はホークアイさんがメインで闘い、私がサポートする形で何とか傷の男を退かせることができた。ホークアイさんが傷の男の足に一発入れることができたのが大きいだろう。
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「全く!君は何をやっているんだ!」
私は目下マスタングさんから説教を受けている。
傷の男に襲われた日はホークアイさんの家に泊まることになり、そこで色々と説明を受けた。
あの場に来れたのはたまたま近くに居たのと私の一撃目の爆発音が聞こえたからだそうだ。確かに結構大きな音を出したから納得が出来る。
ホークアイさんにお礼を言い、その日はベッドが一つしかないので一緒に寝た。
そしてつぎの日ホークアイさんになぜか退院したばかりのマスタングさんの所に連れていかれたのだ。そこで事情を説明させられ、冒頭に戻るのだ。
「死を受け入れてしまうなんて。雷の魔女が聞いて呆れる!それに前にも忠告しただろう!足元を狙うクセをどうにかしろと!殺さない信念は美徳だが、相手は連続殺人犯だぞ!情けをかける相手を見誤るな!そもそも君は甘すぎるんだ!」
その後も小一時間ほど説明を受けた。その間私ははいとすみませんとその通りですの三つしか言わなかった。
マスタングさんの所を辞するとき見送りに来てくれたホークアイさんが慰めてくれる。
「あれは貴女を思ってのことだから、気にしないでね」
ホークアイさん。そもそも貴女が私をマスタングさんの所に連れてきたんですよ?
ぐっと言いたいことはこらえ顔だけは笑って、ご心配おかけしましたと謝っておく。
その日は直ぐに家に帰り日が傾くまで寝た。
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