暁 〜小説投稿サイト〜
天使舞う、この世界
NO.15 無色無番号
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フェイ、お願い」

「にゃ!」

「はい!」

「ん!」

光がジャンヌを包むそして、その光がジャンヌから離れ、ルフェイの目の前に落ち、光が萎んでいく。そして、一本の微弱だが聖なるオーラを纏うキーホルダーサイズの剣がそこに残った。
すかさず黒歌がオーフィスの有り余る魔力を使い、ジャンヌを回復させる。

「・・・・・・終わり?」

「終わったにゃ」

「・・・・・・少し怠いけど、大丈夫そうね」

以外と呆気ねー。
さてと、ルフェイちゃんの目の前に落ちているキーホルダー。あれが『聖剣創造(ブレードブラックスミス)』なのだろう。夏休み当たりに木場くんにあげよう。

「さて、時間的にも夜だし、そろそろ寝ましょうか。あ、黒歌は年のため仙術使いながらジャンヌと一緒に寝ててね」

「無茶ばっかり頼まないでほしいにゃ・・・・・・」

仙術をコントロールするのって結構難しかったんだったっけ?魔力面は問題ないけど、精神面はそうはいかないか。

「はあ、まあ、レイナーレ無茶言うのは今に始まったことじゃにゃいけど」

「黒歌」

「にゃ?」

「ありがとう」

「・・・・・・不意打ちは卑怯にゃ」

俺の無茶苦茶に付き合ってくれて、ありがとう。


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翌日。

「さて、体は大丈夫?ジャンヌ」

「ええ。寧ろ調子がいいわ」

「つっかれたにゃー」

お疲れ様、黒歌。後で膝枕ぐらいならやるよ。

「オーフィス、断界結界をお願い」

「ん」

黒歌が使う結界に勝手に名前をつけてみた。この中なら何が起こっても外に影響がでない。
俺とジャンヌは中に入る。

「『絶滅天使(メタトロン)』、『神威霊装・一番《エヘイエー》』」

『天使』と霊装をフルに顕現しておく。

「さて、いくわよ」

「ええ」

俺はジャンヌの右手を握り、そこから霊力を送り込み、ジャンヌの中の『霊結晶(セフィラ)』に繋ぐ。そして、一気に俺の霊力の約三割を流し込んだ。

「あっ」

ジャンヌが声をあげた瞬間、霊力の奔流が俺を吹き飛ばした。
『天使』と霊装をフルに顕現しておいてよかった。
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