第十七話 闇の双剣士
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クモン[この書物の闇と俺のデータが共鳴を起こし、俺を此処に呼び寄せた。それまではダークエリアの深淵で眠っていた俺を]
しかし、はやては困ったような表情を浮かべた。
はやて「そ、そないなこと言われても、これはうちが物心ついた時にあったんやで?」
ダスクモン[お前にも分からないのか?]
はやて「う、うん…」
ダスクモン[そうか…]
溜め息を吐いたダスクモンにはやてが問う。
はやて「ダスクモンは…行くとこあるんか?」
ダスクモン[……何度もダークエリアに戻ろうとしているが、無理のようだ。闇に溶け込むことは出来るようだが…]
はやて「だったら…」
ダスクモン[?]
はやて「うちで一緒に暮らさへん?」
ダスクモン[何?]
はやて「ほら?ダスクモンはこの本に呼ばれたんやろ?だったらここにいた方がええやないか」
本を手に取り、ダスクモンに見せながら言うはやてにダスクモンは思案する。
ダークエリアに戻れない今、闇に溶け込むことは出来ても常にとはいかない。
出来れば身体を休められる場所が欲しい。
書物のことも気にしているダスクモンにとってはやての提案は喜ばしいことだ。
しかし…。
ダスクモン[何故そこまでする?お前にとって俺は何の関係もないただの他人だ]
はやて「うちな…物心つく前から両親亡くしてるから、賢兄達が来るまで独りぼっちだったんよ。だから…」
ダスクモン[独り…か…]
生まれてから自分以外は誰一人存在しないダークエリアで生きてきた自分と、物心つく前に家族を失い孤独だった目の前の少女が少しだけ他人に思えなくなってきた。
ダスクモン[…いいだろう。世話になる]
そう言って、壁に背を預けるダスクモンにはやては嬉しそうに問い掛ける。
はやて「んじゃあ、今日はご馳走たんまり作るで!!ダスクモンは今まで何を食べてたんや?」
ダスクモン[ダークエリアには食物はない。普段はダークエリアの純粋の闇と負の念を糧にしていた]
はやて「じゃあ、今まで食事をしたことがないっちゅうこと?」
ダスクモン[そうだ]
はやて「なら尚更腕によりをかけてやらにゃああかんな!!」
凄まじいスピードで、キッチンに向かうはやてを尻目に、ダスクモンは一冊の書物を見つめた。
そして、クラナガンでは何とか逃げることに成功した一輝達が、公園のベンチに座り込んだ。
一輝「全く…異世界に来て早々厄介事に巻き込まれるとはな……」
カリム「あの…すみません」
一輝「ああ?何であんたが謝んだよ?あんたは何も悪くねえだろ?大体、あの怪物は時空管理局とやらの杜撰な警備のせいだろ?」
カリム「………」
一輝「にしても、腹減ったな…」
レオルモン[
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