暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth19狂いたる災禍騎士団〜Pl?nderer ordeN〜
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う。おそらくカリブルヌスが放たれた事による焦りだろう。今、島に降り立っているのは私だけだ。ゆえに『各騎、問題ありませんっ!』そう応じた。オーディンが何をしようとしているのかは判らない。ただ、ミナレットを破壊する魔導を放つのだと判断する。

「なに・・・? 大気が・・震えてる・・・?」

ウルリケが辺りを見回し始め、キメラ達は一斉にある方角を見、身構えた。そして、「津波ですっ、ウルリケ団長!」ある騎士が悲鳴じみた声を上げた。

――押し流せ(コード)汝の封水(ヒュドリエル)――

正に津波がこの島を襲いかからんと迫ってきていた。連中に意識が津波に向いている今、

――スレイプニール――

背に展開されている黒翼をはばたかせ、空へと上がる。それに気づいたウルリケが「撃墜しろ!」と命令を下したが「もう遅い!」ブルーティガー・ドルヒを20基展開、一斉射出し、空に上がろうとしていた騎士やキメラを撃墜する。
そのまま一気に高度を上げ、オーディンが起こしたのであろう50m程の大津波より逃れる。最後に、地上に居るウルリケらに目をやると・・・ウルリケと目が合った気がした。その直後、連中は津波に呑まれた。そして津波は何度も島を襲い・・・ミナレット以外を押し流し、島を廃墟へと変貌させた。

「凄まじいな・・・。すべてを押し流すほどの津波を作り出すとは・・・」

「「シュリエル!」」

「お前たち。・・・どうやら互いに敵を攻略できたようだな」

ヴィータ、シャマル、ザフィーラが私の元へと集まった。ヴィータは「もちろんだ」と歯を見せ笑い、シャマルは「私は役立たずだったけど」と落ち込み、ザフィーラは無言で頷くのみだ。

「オーディンの魔導でほとんどの戦力を削れたが・・・」

かなり離れた地点で空戦を繰り広げているアギトと融合しているシグナム、フュンフと融合しているファルコへと目をやる。騎士の決闘の邪魔はできんな。ならばオーディンの助力へと向かうのが賢明だろう。未だに海面が至る所から爆発による水柱が立て続けに起こしている。

(いやしかし海中に居るオーディンとアンナの戦いに介入できるのだろうか・・・?)

みなの意見を聞くために振り返ったとき、目を疑わざるを得ない光景が視界に入った。何かを言う前に、何かを考える前に、体が動くままにシャマルとヴィータを左右に突き飛ばす。

「ここで気づくなんて運が良い!」

「ウルリケ・・・!」

私たちの背後より迫って来ていたのはウルリケだった。翼の生えた巨大な猫2匹に牽引された(馬はどうなったのだろうか)戦車に乗ったウルリケが、血に塗れた騎士甲冑と槍を携え、空を疾駆していた。突撃してきた戦車を横に移動する事で回避。しかしウルリケの槍の穂先が太ももを掠め、浅く裂かれてしまった。

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