暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth19狂いたる災禍騎士団〜Pl?nderer ordeN〜
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れてまた戦場で遭うのは勘弁してほしい。ゆえに「せめてもの慈悲だ。苦しまずに逝かせてやろう」魔力球ハウリングスフィアを4つ設置する。獅子の額に在る人面に目をやる。口の端が上に上がっている。あれは、笑っている・・・?

(・・・しまった・・・!)

周囲の警戒を怠ってしまっていた。百何十という騎士やキメラに包囲されているのが判った。いや、魔力反応どころか気配までも完全に殺されていて、まったくと言っていいほど気が付かなかった。その事から判る相手の実力。一騎討ちならば問題はないが・・・物量で押し切られるのは辛い。
デアボリック・エミッションで一掃できればいいが、一発では殲滅できないだろう。私の困惑を感じ取ったのか「包囲に気が付いたか」と獅子が笑い声を上げた。それを合図としかのように「突撃せよ(アングリフ)!」と、女性の声による号令が下されたのが聞こえ、直後に「オオオオオオオオッ!」雄叫びと共に周囲の木々の間という間から騎士やキメラが現れた。

「っく、闇に・・・染まれ!」

――デアボリック・エミッション――

先手はもちろん私が頂く。私を中心として爆ぜるデアボリック・エミッション。魔力障壁の発生阻害の効果もあるこの魔導・・・防ぎきれるものなら「防いでみろ!」呑まれる騎士・キメラに言い放つ。一発目の効果が切れる。私の周囲に倒れ伏す何十人という騎士、そしてキメラ。その中には獅子も含まれており、獅子・山羊・蛇の3つの頭は泡を吹いている。

(それでもまだまだ居るが・・・)

デアボリック・エミッションの効果範囲に入っていなかった者たちをぐるりと見回す。ふと、ある女騎士が目に留まる。私たちと同じ鎧ではなく衣服型の騎士甲冑を身に纏い、円錐型の大きな槍を携えている。そして一番目が行くのは、その女騎士が乗る戦車だ。キメラらしい2頭の馬に牽引されている。

「闇の書の管制プログラム・・・思っていた以上に凶悪ね」

その女騎士は重量級の槍を軽々と振り回して私に穂先を向け、そう言い捨てた。身構え、「何者だ?」と問う。佇まいからして、おそらく騎士団長級で間違いないだろう。

「イリュリア騎士団・狂いたる災禍騎士団(プリュンダラー・オルデン)団長・ウルリケ・デュッセルドルフ・フォン・ブラッディア」

「(やはりか)・・・信念の騎士団(グラオベン・オルデン)・支天の翼シュリエルリート」

互いに名乗りを上げた。ウルリケが槍の穂先を空へ向けると、周囲に居る騎士やキメラが一斉に身構えた。突撃命令の一歩手前か。シグナム達は・・・手一杯か。ならば私単独で出来るところまで戦い抜いてやろう。

『各騎! ミナレットの近く、島に降り立っている場合はすぐに避難してくれ!』

意気込んだとき、オーディンからの思念通話が届いた。かなり慌てているよ
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