第27話 従軍の前に
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でのティファンヌとの食事は、久々に個室をとって食事をした。世間話でもと明るくすごそうとしたが、やはり気にかかるのは、お互いの周りで起こっていることで、
「やっぱり、アルゲニア魔法学院でも生徒の王軍への登用があったんだね」
「ええ。男の子の中でも軍人希望の子たちは、出世のチャンスだとばかりにでている子たちが多いけど、トリステイン魔法学院では?」
「きちんとはみていないけど、半分は賛成、4割は仕方がなく、1割はいやいやながらって感じかな」
「なんか、感じが違うわね」
「仕方がないとか、いやいやながらってのは、嫡男がほとんどじゃないかな?」
「封建貴族だもんね」
「まあ、そういう違いもでているんだろうね」
「ところで、ジャックはどうするの?」
食事をしながら、話をするのもどうだろうかと思ったが、結局は話すことにする。
「特例でアミアン家から参加する」
「特例?」
「使い魔というのもあるけれど、実家が軍に関係していないから、こういう時に領民への対処に不慣れなんだよ。戦争に参加する領民に、顔見せをしつづけておく必要があるのは当然として、不安がらせないようにしないといけないからね」
「それじゃ、危険なところに行くんじゃないの?」
「最前線じゃなくて、物資補給か、倉庫の警備だよ。しかも他のところと組まないとアミアン家だけじゃ人数が少なすぎるからなぁ」
「とりあえず、安心なのね」
「まあ、魔法衛士隊で働くよりは、直接の戦闘という面では心配はいらないと思うよ」
「そういう言い方をするってことは、何か心配なことがあるんでしょう?」
「ティファンヌにはかなわないな。一番の気がかりっていうのは、年内に戦争が終結するか、どうかというところ。年内終戦で計画がされているから、それを超えると資金の調達がまわらなくなる。そうすると、必然的に借金をするか、撤退をするかってところが、まるっきり、わからないところだよ」
「それって、悲観的すぎない?」
「かもしれないけれど、一度見せた武器っていうのは、対応する手段が考えられるからね」
「武器って、タルブでの太陽のような大きな光のこと?」
「そう。あれはトリステイン王国の武器だと思う。そうでなければ、6万対5万と1万人だけ、2割多いといった方がいいかな。それだけの差で、確実に勝てるとはいえないよ」
「けど、空を制することができるんでしょう?」
「以外とそうでもないんだよ。わざと上陸させてから、夜間に空戦を各方位からしかけられると、あのタルブでの太陽のような大きな光が、1発では対処できない。何発あるのか。それとも連射できるのか。あるいは大きさを調整できるのかなどもあるから、昼の進軍はわざとさせられて、夜襲なんて
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