暁 〜小説投稿サイト〜
ウルキオラの転生物語 inゼロの使い魔
第2部 風のアルビオン
最終章 決戦
[1/10]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
翌朝……。

ウルキオラは部屋のベッドから起き上がると、机に向かって歩き出した。

机の上に置いておいた斬魂刀とデルフを、腰と背中にそれぞれ差す。

そして、机の側にあった椅子に座った。

「なあ、相棒」

デルフがかちゃかちゃと口を開いた。

「なんだ?」

「本当にこれでいいのかい?」

「何がだ」

「貴族の娘っこのことだよ」

デルフは当たり前だろ?と言いたげであった。

「ワルドとの婚約のことか?」

「おうよ」

「ルイズが誰と結婚しようが、俺には関係ない」

ウルキオラは無表情で答えた。

「まあ、相棒がいいんならいいんだけどよ…」

デルフのこの一言を最後に暫しの間、沈黙が流れた。

しばらくして、デルフが再び口を開いた。

「そうだ、この前の話の続きをしてくれよ」

「虚のことか?」

「おう」

ウルキオラはデルフに虚について、話し始めた。




さてその頃、始祖ブリミルの像が置かれた礼拝堂で、ウェールズ皇太子は新郎と新婦の登場を待っていた。

周りに他の人間はいない。

皆、戦の準備で忙しいのであった。

ウェールズも、すぐに式を終わらせ、戦の準備に駆けつけるつもりであった。

ウェールズは皇太子の礼装に身を包んでいた。

明るい紫のマントは、王族の象徴、そしてかぶった帽子には、アルビオン王家の象徴である七色の羽がついている。

扉が開き、ルイズとワルドが現れた。

ルイズは呆然と突っ立っている。

ワルドに促され、ウェールズの前に歩み寄った。

ルイズは戸惑っていた。

今朝方早く、いきなりワルドに起こされ、ここまで連れてこられたのだった。

戸惑いはしたが、自暴自棄な気持ちが心を支配していたので、深く考えずに、半分眠ったような頭でここまでやってきた。

死を覚悟した王子たちの態度が、ルイズを激しく落ち込ませていた。

ワルドはそんなルイズに「今から結婚式をするんだ」と言って、アルビオン王家から借り受けた新婦の冠をルイズの頭にのせた。

新婦の冠は、魔法の力で永久に枯れぬ花があしらわれ、なんとも美しく、清楚な作りであった。

そしてワルドはルイズの黒いマントを外し、やはりアルビオン王家から借り受けた純白のマントを纏わせたか。

新婦しか身につけることを許されぬ、乙女のマントであった。

しかし、そのようにワルドの手によって着飾られても、ルイズは無反応。

ワルドはそんなルイズの様子を、肯定の意思表示と受け取った。

始祖ブリミルの像の前に立ったウェールズの前で、ルイズと並び、ワルドは一礼した。

ワルドの格好は、いつもの魔法衛士隊の制服である。

「では、式
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ