暁 〜小説投稿サイト〜
MA芸能事務所
偏に、彼に祝福を。
第二章
三話 かくれんぼ
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だが現実はほぼ全員に送られた。
「それは……」
「もしかすると」
 この、皆での協力という小学生で習うような単純なことをさせて、団結力を高める為なのかもな、と、麗さんは続けた。私はその言葉に曖昧にだが肯定した。ありえなくはない話だ。最後まで自身を有効活用する達也さんならやりかねない。
「兎角、私が麗さんに連絡をしたのは協力を願いたいからです。お願いできますか?」
「勿論だ。私の妹達も使って全力のサポートを約束する」
 彼女のレッスンの時の頼もしさを思い出す。心強い言葉だ。
「では、一度切ります。私は今から彼の家へ向かいます。何か進展があればその都度連絡します」
「分かった。私達も動ける範囲で行動しよう。それではな」
 麗さんとの電話を済ませてゆかりさんの方を向くと姿はなく、事務所内を探すと自由に使えるPCを操作していた。
 近づくと、モニター上には地図が表示されていた。
「どうしたの?」
「お二人に電話をかけたところ、納得はしていないようですけど協力には同意してくれました。ですがノーヒントで日本全土と言われても探しようがないと言われたので、とりあえず行ってくれる場所を探そうかと……」
 モニターを見つめる。中央に赤いマークが付いていた。ここが事務所なのだろう。地図の範囲は関東一帯で、隅に描画された横棒と、その横にある20kmという文字が、捜索の困難さを物語っていた。
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