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MA芸能事務所
偏に、彼に祝福を。
第一章
五話 京都にて
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うして面白いと感じていた。
 扇形車庫を出て、転車台に近づき振り返る。何両もの機関車がこちらを向いて鎮座している様は迫力があった。
「中々いいところだな」
「そう言ってもらえて良かったよ。私も初めてのとこだしさ。あー、けど、女の子っぽくないかなー」
「気にすんなよ。女の子っぽいとか考えてたらやってらんねえぞ?」
 美世はそういった拓海と、まだ機関車を眺めている光を見た。私はそこで、三人の意外な、いやもっと早く気づくべきだった共通点に気づく。見た目は、私も保証するアイドルだが、趣味に関しては一つも女の子の要素がない。
「……そうかもね」
「俺としても、変な無理してモチベーション下げられるより好きなことしててくれたほうがいい」
「二人共ありがと。それじゃ、気を取り直して次のとこ行こっか!」
 拓海の手を取り、光の元へ歩いて行き、次いで光の手もとった美世は出口の方向へ歩き始めた。
「達也さん! 置いてくよ!」
 ああ、と返して彼女を追った。さぁ次はどこに行くんだろう。

 その後夕暮れの伏見を見て回り、ホテルに戻った。私は勿論三人と別室だったが、夕食の場等で話を聞くに、中々仲良くやってくれているらしい。

 二日目、鞍馬や八幡宮を見て回った。燥ぐ彼女たちを見て慰安旅行を開催して正解だっと思った。バイクを乗れる拓海や美世でも、流石に京都までは来ることはないだろうし、また二人だけじゃなく光も居てくれることがいいアクセントになっている。

 三日目、京都駅から四条通を抜け、途中途中の土産屋を冷やかしながら八坂神社に向かった。それから清水寺まで坂を登りながら、やっぱり土産屋を冷やかした。そうして清水寺につくと、三人が地主神社に行っている間私は舞台の上で京都市を一望していた。
 戻ってきた三人は、光を除いて何故か頬に朱がさしていた。
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