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リリカルアドベンチャーGT〜奇跡と優しさの軌跡〜
第十五話 なのはVSフェイト
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「そんじゃあ、行ってくる」
【いってらっしゃーい!!】
孤児院の幼い兄弟達に見送られながら、太一達や遼と同い年くらいの少年が腰にまで届く長い黒髪を揺らしながら竹刀等の道具を持って中学に向かう。
少年の名前は伊藤 一輝(かずき)。
かつての光が丘テロにより、家族を失い、家族以外に身寄りのない一輝は孤児院に入った。
最初は孤児院での暮らしに戸惑ったが、今はもう平気だ。
家族のことも、あれは仕方ない、運がなかったのだと割り切った。
しかし、割り切ることが出来たのは両親の仇と同じ存在でありながら唯一無二の相棒がいたからである。
一輝「おい、出てこいレオルモン」
レオルモン[一輝、今日も剣道なのか?]
物陰から出て来たライオンの子供みたいなデジモンが現れ、一輝の隣を歩く。
一輝「ああ、特待生になって少しでもな」
レオルモン[人間は大変だよね。お金がないと出来ないことが多くて]
一輝「仕方ねえだろ。それが人間だ」
商店街を歩く。
電化製品店があり、そこのテレビからノイズが流れていた。
一輝「あ?何だ?古い型…にしては最新の奴っぽいし…」
レオルモン「一輝!!」
異変に気づいたレオルモンが叫んだ時には既に遅く、二人はテレビの画面の…通常のデジタルゲートの光とは違うものに飲まれた。

































一輝「うおっと!!?」
レオルモン[うわわっ!!?]
慌てて着地した二人は立ち上がると即座に辺りを見回した。
一輝「ここは?何処だ?デジタルワールドじゃあなさそうだし…」
レオルモン「デジタルワールドじゃない…一輝のいた世界でもない…」
一輝「は?どういう…」
レオルモンに問い掛けようとした時、遠くで男女が言い争う声が聞こえた。
そちらに向かうと、コートを纏った自身と同じか少し下くらいの金髪の少女がガラの悪そうな男共に捕まっていた。
「あ、あの…すみません。」
「ぁあ?すみませんじゃねぇよ!!てめぇがぶつかったせいで服が台なしじゃねえか!!」
「ま、前を見ていなかったので…ほ、本当にすみません…」
「そんなんで済むと思ってんのかクソガキ!!」
少女の謝罪を男は一蹴する。
一輝は見ていられなくなり、少女を庇うように立つ。
一輝「おい、オッサン。いい年こいて何、こんな女の子にたかが服如きで怒鳴ってんだ?しかも謝ってんのによ。恥を知らねえのか?」
「ああ!?何の関係もねえガキが入ってくんじゃねえ!!とっとと失せろ!!」
一輝「関係?あるね。てめえの耳障りな声が響いて大迷惑なんだよ。てめえこそ失せろよ」
「てめえ…!!」
男はナイフを取り出す。
少女が息を呑んだ。
一輝「おいおい、口じゃあ勝
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