暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜Hero of the sorrow〜
光輝への目覚め 
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のHPが削られていく。

たまらず膝をつく。そしてヒースクリフは別方向へと歩み始める。

その先には、こちらを見るアルゴさんがいた。

「待て・・・待て!!」

その人には手を出すな。そう、言えない。ジョーカも麻痺しているため、誰も守る人がいない。

そして、ヒースクリフが剣を振り上げて――――――――――――――。

脚が動いた。そして手を伸ばす。僕はアルゴさんに覆いかぶさるような体制になり、剣に貫かれた。

口に中が鉄の味でいっぱいになる。

アルゴさんが驚いた顔で見ている。ああ、よかった。死なずに済んだ。僕は最期に笑った。

純粋にうれしかった。気付けばカウントがゼロになっている。意識が遠のいていく。そして、僕の意識は、HPは完全に消失し、カブトの開けた穴から光が漏れ、(ユキ)の死体を照らした。






「それでいいのかい?」

暗闇の中、誰かが僕に言った。

「あなたは・・・」

「津上翔一」

アギトの変身者であり、人の運命を取り戻した男。

「君はそれでいいの?」

「・・・・」

何も言えない。翔一さんが言葉を紡ぐ。

「大事な人が・・・いるんじゃない?」

「大事な人?」

「その人に手を伸ばさなくていいの?」

え?だって僕は、みんなを守りたい。

「君個人が守りたい人が・・・」

「目を閉じて、考えてごらん。そこには誰が浮かぶ?」

目を閉じて浮かぶのは・・・。

「・・・浮かびました」

でも、僕死んじゃいました。

「まだ間に合うから」

翔一は満面の笑みで笑っていった。

「人は、後悔しない様に生きるべきだ。自分の思い通りに。 自分の人生を狭くするのは他人じゃない。 本当は、自分自身なんだよ。」

「そうですね」

翔一がユキの後ろを指で差す。光が溢れている。

「頑張って」

ユキは光に向かい、走り出す。





「アスナ・・・!アスナ!しっかりしろ!!」

キリトはアスナを抱き上げ、叫ぶ。ユキを殺したい気持ちがいっぱいになっていた。だが、アスナの目が覚める。

剣はユラリと消え、刺し傷などもなかった。

「大丈夫だよ、キリト君」

アスナは、そう答えた。

「よかった・・・。けど、何で生きてるんだ?」

「ユキ君が、あの剣に細工したの。キリト君に、人を殺めさせたくないって・・・。止めるために利用して御免なさいって言ってた」

キリトはユキの方を向いた。力なく横たわる死体。アルゴがその手を掴み、泣いている。

ヒースクリフは剣を振り上げ、アルゴへと振り落すが、キリトがギリギリのところで防いだ。

「ヒースクリフ・・・!!今度は俺だッ!
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