問題児と1人の剣士
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1人の少年はいつも通り学校に通っていた。といっても普通の学校ではない。武道や剣術、魔法など習う専門学校に通っていた。しかしこの少年は授業をさぼっていた。名は天童荒谷。授業がつまらなすぎていつも屋上で寝ているらしい。といっても成績が悪いわけではない。それどころか剣術が学校一でもありソードマスターとも呼ばれるぐらい優れていた。武道もそこそこ出来るが魔法だけが全然出来ない。魔法の授業になるとすぐさま何処かに逃げ、終わるまで剣の素振りをしていた。
彼は今屋上にいる。
「次の時間は確か魔法の特殊訓練だったかな。うわーめんどくせぇ〜」
彼はいつも通り屋上で寝ようとした。最近はここで寝るのがストレス解消法だそうだ。目をつむろうとした瞬間空から手紙らしきものが降りてきた。
「ん。なんだこれ?」
手紙には『天童荒谷様へ』としか書かれていなかった。
「なんだぁ〜?空からのラブレターとは奇妙なことをしてくれるな」
そう言って彼は手紙を開けてみるとそこにはこう書かれていた。
『悩み多し異才を持つ少年少女に告げる その才能を試すことを望むなら 己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、我らの箱庭に来られたし』
そう読み終えると荒谷は姿を消した。
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気がつくと俺は空にいた。いや放り投げられたといってもいいのか?周りをみるとどうやら俺だけではないらしい。金髪の少年と黒髪の少女、茶髪の少女の3人だった。そう思っているうちに俺たちは湖に落ちた。
「ぷはぁ〜。なんで空から落とされなきゃいけねぇーんだよ!!」
順に俺、金髪、黒髪、茶髪が湖からあがった。あ、1ついい忘れだが、1匹のねこもいた。
「し、信じられないわ。いきなり空から放り出すなんて!下手をすれば地面に激突して即死よ!」
「あぁ。まったくだぜ。場合によっちゃあゲームオーバーコースだぜ、これ。石の中のほうが良かったんじゃねぇーか?」
「……石の中だったら身動きできないじゃない」
「俺は問題ない」
「そう。身勝手ね」
「ていうかもっとマシな招待の仕方はないのかよ」
「で、誰だよお前ら」
「それはこっちのセリフよ。目つきの悪い学生君」
「一応確認しておくがもしかしてお前らにもあの変な手紙が?」
そうだった。俺は変な手紙を開いたせいで空から放り出され挙句の果てには知らないとこにいると最悪な感じだ。
「そうだけど、そのお前っていう呼び方を訂正して。私は久遠飛鳥よ。以後気をつけて。それでそこの猫を抱きかかえているあなたは?」
「……春日部耀。以下同文」
「そう。よろしく春日部さん。で、野蛮で凶暴そうなあなたは?
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