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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 〜運命の先へ〜
第14話 「転校生」
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「おはよー。ねえ、転校生の噂聞いた?」
食堂で朝食を共にした一夏と教室に入ると、クラスメイトの鷹月 静寐が話しかけてきた。転校生というと、昨日のツインテールのことだろうか。
「転校生?今の時期に?」
一夏の疑問ももっともだ。四月にわざわざ転入するのなら、最初から入学すれば良い。この学園は転入条件も厳しいようだし、はっきり言って無意味だ。・・・なぜ、一夏が当然のように気づく疑問にあの時俺は辿り着けなかったんだ。ちょっとショック・・・。
「なんでも、中国の代表候補生なんだってさ。」
なるほど、代表候補生なら国の推薦があるし試験も問題なくパスできるだろう。お国や個人の事情で入学時期に間に合わなかった可能性もある。それに中国ってことは、昨日の少女でほぼ間違いないだろう。あのちっこいのが代表候補生ねぇ。
「あら、わたくしの存在を危ぶんでの転入かしら。」
「寝言は寝て言え、セシリア。」
「零さん、どういう意味ですの!?」
そのまんまの意味だろ、そのまんまの。大事なことだから二回言ってやったぞ。感謝しろ。・・・とは言ったものの、あながち間違いではないかもしれない。セシリアの実力云々ではなく、俺や一夏のようなレアケースに接触する機会を得たいと考えるのは自然なことだ。
「このクラスに転入してくる訳ではないのだろう?騒ぐほどのことでもあるまい。」
さっきまで自分の席に大人しく着席していた箒がこちらの輪に混ざっていた。・・・お前、侍より忍の方が向いてるんじゃないか?結構自然に気配消してたぞ?
「昨日、それらしいの見かけたぞ。一夏の知り合いっぽかったが。」
「俺の?うーん・・・、中国っていったらあいつくらいだけど・・・。」
一応心当たりはあるらしい。何となく煮え切らない感じなのが気になるが、まあ大した理由ではないだろう。今まで代表候補生の意味も知らなかった奴からすれば、友人が代表候補生だって言われても実感が湧かないだけだろう。
「今のお前に女子を気にしている余裕があるのか?来月にはクラス対抗戦だろう。」
「そうですわ、一夏さん!クラス対抗戦に向けて、より実戦的な訓練をしましょう。」
「そうだな。そろそろメニューを模擬戦中心にシフトさせる必要がありそうだ。厳しくなるぞ、一夏。」
今の特訓は実戦より基礎の比重が大きい。そろそろ戦いの感覚を覚えさせないと本番で上手く立ち回れないだろう。元々足りないものが多い以上、キツくなるのは仕方がない。だから露骨に嫌そうな顔するのは止めろ、一夏。
「そうそう、織斑くんには勝ってもらわないと。夢のフリーパスのために!」
そう言って女子生徒たちが息巻いている。何でも、クラス対抗戦の優勝賞品は学食デザートの半年フリーパスだそうだ。女子たちが気合十分なのも無理
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