最後の希望・「超覚醒」。
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「Z○N帽」という見た目ふわふわな帽子をかぶった、銀髪紅眼の小さな女の子が椅子に座っていた。当然それがレミリアなのだが。そしてその隣においてあるソファには、金髪紅眼のこれまた小さな女の子、フランが座っていた。
「あなたが暗基零ね? もうわかっていると思うけど、私はレミリア・スカーレット。この紅魔館の主よ」
「暗基零。立場上幻想郷を救う希望ということになっています。今後お見知りおきを」
「もっと気軽に話してもらえないかしら? 気取った人は嫌い」
「あら、作ってたってばれた?」
「私を誰だと思っているのかしら?」
「すみませんでした」
「わかればよろしい」
レミリアは若干ドヤ顔をしながら小さな胸を張るが、その姿がかわいらしすぎて。
「ぼそっ……(零。気持ちはわかるけど、鼻血を止めなさい。貴方が鼻血を流していると勘違いされかねないから)」
「ぼそっ……(おぉ、悪い悪い。だけどお前も人の事言えないじゃねぇか。なんだよその鼻血姿は)」
「ぼそっ……(こっ、これは、その……)」
「なに2人でひそひそ話してるの?」
「いえ、何でもございません」
「なんでもないよフラン」
「ふーん、変なのー」
と、こんなやり取りがあった。レミリア本人はまったく気が付いていないようだが。
「さて、零。改めてお礼を言わせてちょうだい。私たちの紅魔館を救ってくれて、ありがとう。霊夢も魔理沙もやられてしまっていたし、貴方が来なかったらきっと、私たちはずっとマガイモノの道具になっていたと思うわ。本当に、ありがとう」
「へへっ、なんか、こそばゆいな」
「私からも。ありがとね、零。お姉様とこうして一緒にいられるのも、零のおかげだよ」
「それはよかった」
「もしまた来たくなったら、いつでも来てくれるといいわ。フランも喜ぶし、私も少しくらいは、嬉しいし」
「おー? お姉様、今日はなんだか素直ね?」
「う、うるさいわよフラン!!」
「ふふ、お姉様可愛い〜」
「ば、馬鹿にしないで!!」
フランがレミリアにちょっかいをかけ、レミリアが顔を赤らめながらムキになってそれに答える。咲夜はそれを見て微笑みつつ少しずつ鼻血を垂らしている。暗基が一番望んでいたその光景が、今時分の目の前で繰り広げられている。それだけで、暗基は心が満たされていった。
「あ、そういえば、パチェから伝言があったんだったわ」
「パチュリーから? なんだって?」
レミリアは伝言を暗基に伝える。
「『いいものを見させてもらった。眼の保養になったわ』ですって。何のことなのか、私にはわからないけど」
それを聞いた暗基は、すべてを察し、咲夜を見て、一言言った。
「ま、まさか……!?」
「そう。貴方が考えたとおりよ」
「……、もう道は覚えた。大図書館に
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