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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
最終話
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し、選ぶ気もない。『元の世界』に戻るのが嫌って訳じゃない……だって、あそこは僕の故郷みたいな場所だし……僕を待っててくれてるだろう人だっている。だけど……こんな中途半端な皆との別れで戻るなんて、僕は嫌だ」

「…………」

「『ルミナシアに残る』方もそうだ。ルミナシアに居られるにしても……たった数日で……しかも記憶が無くなるなんて……僕は嫌だ。我が儘みたいかもしれないけど……今まであの世界で皆と暮らして、皆と笑って……大切な人と一緒になって……改めて思ったんだ。『此処も僕の居場所なんだ』って……。まだあの世界ではやり残した事も……これからやりたい事もいっぱい残っている。だから……『たった数日』なんて……僕はそれに頷きたくなんかない」

「……ふむ、君の理由は分かった。……ならば君は……私に何を望むんだい?」

僕の想いを聞き、真っ直ぐと僕を見ながら確かめるように、何かを試すかのようにそう問いかけてくるオリジン。
そのオリジンを僕は真っ直ぐと向き合いながら言葉を出した。

「『数日』っていう命を延ばしてほしい。本来の寿命までなんて言わないけど……出来れば長く……ルミナシアの世界でやり残した事や思い残した事が無いように満足出来るだけの時間が……僕は欲しい。それが……僕の『答え』だよ、オリジン」

オリジンと真っ直ぐと向き合いながら僕は自分の想いを伝える。
たった数日を出来る限り『長く』生きさせて欲しい。
死んでしまい、記憶が消えてしまうというのなら……僕は出来る限りルミナシアで長く生き、やり残した事が無いように満足して……皆と納得する別れをしたい。あの時の……中途半端みたいな別れじゃなく、お互いが満足するような。

「……ク……クク……ハハハハハハッ! そうか……そんな答えが返ってくるとは……まさか答えを『選ばず』自ら『造る』とは……これだから人は面白い……ハハハハハハッ!」

僕の言葉を聞いたオリジンはしばらく黙っていたと思うとまるで心底面白いものを見たかのように声を出して笑い出した。
突然のオリジンの笑いに思わず僕は呆然としてしまうが、そのまま少しして静かにオリジンが言葉を出した。

「……一年だ」

「へ……?」

「ルミナシアでいう一年だ。その期間をかけて、今から君のドクメントを修復してあげよう。そうすれば……元々の君の寿命までは無理だが、少なからず十数年程度は生きられるように出来るだろう」

「それって……!」

「あぁ……君のその『答え』、少なからず認めてあげよう」

僕に向かって人差し指を立ててそう言葉を出したオリジンに、僕が確認するように言うとオリジンはコクリと頷いてそう言葉を続けた。
認められたのは嬉しいけど……『選択』に従わなかった事は構わないのだろうか。
そう思っていると、
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