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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
最終話
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れた。





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「っ……今の光は……一体……」

──辺りに広がった光が徐々に落ち着いていくのを感じ、カノンノは反射的に閉じてしまった目を開けて何が起こったのかと周りを見回した時……『それ』を見つけた。

「え……」

思わず、自然と『それ』を目にしたカノンノは声を漏らした。それも仕方なかった……何故なら、そこに居たのは……あの最後の闘いの直後、彼女たちの前から姿を消した人物……。

「衛……司……?」

「……ひさしぶり、カノンノ」

……乾衛司が、その場に小さな笑顔を見せながら立っていた。

「衛司……本当に……衛司なの……?」

「うん……あれからちょうど一年……かな? 一層綺麗になったね、カノンノ」

「っ……衛司……っ!」

あの闘いから一年ぶりの再開……聞きたかったその声と、見たかったその姿に……カノンノはその場を走り出して衛司へと飛び込むように抱きついた。
伸ばした手は以前とは違い、今度こそしっかりと彼の身体に触れる事が出来た。

「っと……カノンノ……」

「衛司っ……衛司……衛司……っ! 会いたかった……会いたかったよぉ……っ!」

「うん……ごめんね。……ちょっと世界の神様にもう少しだけこの世界にいられるように頼んでたんだ」

「世界の……神様……?」

抱きついてきたカノンノを衛司はしっかりと抱き止め、一年ぶりとも言える優しく、暖かいその感触にそのまま涙を流し始めるカノンノの頭を衛司は優しく撫でながら静かにそう言葉を出した。
衛司の出したその言葉に、カノンノは小さく首を傾げ、衛司は小さく頷いた後その事を話し出した。



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「──……すまない、今なんと言ったかもう一度言ってくれないか……?」

──僕の目の前で、羽織っているローブのフードでよく分からないが、少なからず驚いた様子を見せるオリジン。
まぁ、それもそうだろう。
『この世界での記憶を全て消して今すぐ元の世界に戻る』か『数日という命でルミナシアで生き、そして死んで記憶を消されて元の世界に戻るか』というオリジンから渡された選択……それに対しての僕の答えが……。

「ならもう一度言うよ……オリジン、僕はその選択なら『どっちも選ばない』」

……そんな答えなのだから。
僕の出したその返答を聞いたオリジンはやはり少し驚いた様子で僕を観察するように見ると静かに言葉を出した。

「……どういう事だい、乾衛司君。『どちらも選ばない』というのは?」

「言葉の通りだよ、オリジン。『今すぐ元の世界に記憶を消して戻る』か『たった数日の命でルミナシアで生きるか』なんて選択……僕は選べない
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