幻想変化
東方変形葉56話「真昼間のフェアリーダンス」
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てないぞ。
橙色の髪の妖精がスキマから出てきた。
「あんたね!私たちの住処を乗っ取ろうとした犯人は!三妖精の名にかけて、真実はいつも一つ!」
・・・なんか混ざってるし、使い方違うし、どこで覚えたそんなもの。
『妖精?住処?ああ、あの大木か。わいが休憩のときに使ってた睡眠場所や。なんか文句あっか?』
「文句なんて腐るほど・・・えっ、休憩?」
・・・あーうん。そうかそうか。どうりで力の付き加減が自然だと思った。
だとすると、力があふれ出すほどの大妖怪って判断になるな。紫やレミリアほどではないみたいだが。
この妖怪が嘘ついているか、能力で確かめてみるも確実に嘘はついてないようだ。悪意もなさそう。
「なるほど。まあいいや、お前釈放」
『・・・あの、そんなさらっと言われましても』
「帰れ!」
『はいいっ!』
妖怪はそそくさと走っていった。
「さてと、もうそろそろ宴会会場の準備の時間かな。場所は博麗神社。あ、君たちも来るかっていうか名前聞いてなかったな」
「サニー、行きます!」
「スター、行きます!」
「ルナ、行きます!」
・・・ア○ロ、行きます!みたいな感じで言われても。
「誕生日、おめでとー!」
「・・・はっ!?」
宴会の準備が終わり、ついでに宴会の司会になったので挨拶を一言済ませようとみんなのいる部屋に行くと、そんな声と拍手が俺を襲った。
「裕海様、ほらほらろーそくの火を消して!」
「う、うん。ふ〜っ」
姫雪と人形たちに急かされ、律儀に16本立てられたロウソクの火を消すと、また拍手がおこる。
そういえば、この日が誕生日だっていつか姫雪と人形たちに言った気がする。まさか、そのために永遠亭に行っていたのか?
「・・・3人とも、もしかして」
「いい子たちよね。ケーキから人まで、何から何まで集めようと必死だったんだから」
永琳が、そう優しげな声でそう言った。
俺は、誕生日会なんてものをしたことがなかった。
親は忙しかったので亡くなる前からしたことがない。
だからなのだろう、こんなに涙があふれてくるのは。
「ありがとう、3人とも」
感動のあまりぎゅっと抱きしめて、これまで以上に褒める。
3人は、何も言わず、姫雪は正面から、人形たちは回り込んで背中から抱きついた。
「さあ!良い劇も見られたし、宴会でパーッと盛り上がろうぜ!」
本来の司会、というか幹事である魔理沙がそう言うと、いっせいにわーわーと楽しそうにはしゃぎ、飲み食いを楽しむ。
「これが、たこやきっていう食べ物なの?・・・あら、けっこういけるじゃない!」
となりにいる霊夢が、興味津々にたこ焼きにかぶりついていた。
「口の中を支配するようなとろとろの中身に加えて、このシャクシャクとも言えないコリコリとも言えない絶妙な具がなかなかいいわ
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