第五章 楽園
第15話 園神凜袮
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はこんな悲しそうな顔を……)」
そして、
バリン!!!!
上空にあったコアらしきものが壊れた。
士道「世界が、戻るのか……?」
上条「良くやったな、士道……」
士道「上条……ってお前!大丈夫か!?」
上条「あぁ……″俺は″、な……」
士道「へ?それってどういう……」
凜袮「……ゴメンね、当麻、士道」
士道に膝枕されてる凜袮が弱々しく呟いた。
その刹那、
凜袮の身体が少しだけ青白く光りだした。
士道「凜袮……?その身体はどういう……」
凜袮「嘘ついてゴメンね?私だけは……一緒に帰れないの……。そう言わないと、士道はキスしないでしょ?」
士道「そうだけど……けどッ!!」
凜袮「ふふ……やっぱり士道だ。幼馴染みだからよく分かるよ」
士道「だったら!今まで幼馴染みだったら!ずっと一緒に……!」
凜袮「今までなんて無かったんだよ……?だから、これからも……ないの」
士道「そんな話があってたまるかよ!!……上条。お前、凜袮を助けに行く前から気づいて……」
上条「〈無へと帰す者《パラダイスロスト》〉を使った時点で気付いたよ。もう、変えられない運命だ……ってな……」
そう、あの沈黙はそういう意味だったのだ。
士道「俺が……あの時それを理解しとけば……凜袮は……ッ!!」
上条「……士道」
凜袮「ふふ……泣かないで士道。私、楽しかったよ?
十香ちゃんや、琴里ちゃんや、四糸乃ちゃん。涙子ちゃんや一方通行君。そして当麻に士道。一緒にいてて楽しかった。
私が作った楽園は間違ってたのかもしれない……でもあの幸せな日々は偽りなんかじゃなかった。
だからーーーありがとう」
士道「な、に、言ってんだ……凜袮も帰るに……決まって……ッ!!」
凜袮「最後に、これだけ言わせて……」
士道「……なんだよ、改まって」
凜袮「私ね?ずっと……ずーっとね……?」
凜袮「好きだったよ、士道のことーー」
そして、
凜袮はゆっくりと、
光の結晶となって消えていった。
士道「りん、ね……?凜袮、凜袮!りんねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
と、突然浮遊感に襲われた。
俺たちは崩壊寸前の新天宮市タワーから抜け出し、気づけば高台公園にいた。
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