第五章 楽園
第15話 園神凜袮
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道「何で凜袮と手を組んでたんだ……?」
………
彼は、その問いには答えなかった。
士道「上条……」
上条「時間がない。俺が道を切り開く。その間にお前は………凜袮を救え」
この間はなんだろうか、と一瞬思ったが、それより疑問に思うことがあった。
士道「救うってどうやって……?」
上条「凜袮は精霊だ。ここまで言えばもう分かるよな?」
つまり、
キスをして、霊力を封印すること。
士道「………上条。お前にはまだたくさん聞きたいことがある。これが終わったら……凜袮と一緒に話してもらうぞ」
上条「………」
上条は無言だった。
よほど頑固なのか?と、士道はこの時は思った。
だが、
彼は、
上条の先ほどの間と、この沈黙の意味を理解できなかったことを、
後悔することになるとは予想にもしなかった。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
上条「竜王の顎《ドラゴンストライク》」
上条は自分の右手を″龍の頭″に変身させた。
士道「(どうなってんだ……?生で見るのは二回目だけど……あの龍は意志を持ってたりすんのか?)」
上条「士道。俺があのムチを払う。スキが見えたら一気に駆け抜けろ」
士道「分かってる」
上条「俺はこの状態は長く持たないんだ。チャンスは一回だと思ってくれ」
士道「くっ……了解!」
そして、
二人は同時に駆け出した。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
上条「あああああぁぁッ!!」
ムチが攻撃してくるたびに上条の龍の右手が噛み砕く。
彼が龍の右手を出すことでメリットがあるのだ。
幻想殺しの範囲が広がる。
空を飛べるようになる。
砕かれた幻想は二度と復活しなくなる。
例えば、
右腕に触れるだけで異能の力のムチは打ち消される。
例えば、
飛べるようになったことで回避が容易になる。
例えば、
噛み砕かれたムチは二度と復活しなくなる。
そう、
今の上条はそう簡単にやられはしない。
上条「今だ士道ッ!!」
士道「っ、あぁ!」
士道は凜袮の元へと全速力で駆け出した。
先ほどのムチは龍の右手によって半分以上消えている。
それでも、
パシッ!
士道「くっ……そっ!!」
ムチは全て消せなかった。
上条「っ!」
もちろん、強い力を得た分、反動は大きい。
それが、魔力の消費による大量出血。
上条「士道……後は、任せたぞ……!」
彼は龍の右手から赤い″何か″を生み出した。
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