神と人
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実世界に飛び込んだ。
ガルムSibo
「……行った……かな？」
私はウィングの神力が解放された神威を感じ、手を止めた。
「……君はやはり、親には向かないね」
隣ではクロア・バロンが炬燵に入って茶を飲んでいた。
「少しは考えさせないかい？それでは成長を妨げるよ？」
私はクロア・バロンの言葉を聞くと、手を動かして事務処理をする。
「確かにそうだけど……やっぱり、息子の事を第一に考えてますから」
「……全く、変わらないね。黒鉄岬」
クロア・バロンが言うと、私は人間体になって向き直る。
「私が救えなかった人の命を、息子なら……翔夜なら、力を使ってでも救う。そう、思ったの」
「……やれやれ、親子共々食えないね」
「最高の誉め言葉よ♪」
私はガルムに戻ると、天井の、その先の空を見て言う。
「……翔夜、貴方は自分の進むべき道を進みなさい。それが、貴方の決めた道ならば」
私はそう言うと、手を再び動かし始めた。
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