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ソードアート・オンライン 〜Hero of the sorrow〜
Fの記憶/雨の中を乗り越えて
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――――――、ダグバはとてつもなく強かった。目の前で何人も、何人も殺されていった。子供の叫び声が聞こえてた。お父さん、お母さんて。だけど・・・その子も・・・俺の目の前で殺された。そしてダグバは言ったんだ。」

「どうしたの?」

「もっと強くなって、もっと僕を」

「笑顔にしてよ・・・って」

アルゴは恐怖した。言葉だけでも恐怖が伝わってきた。

「怖く・・・無かったのカ?」

「そりゃあ、怖かったさ。だけど・・・俺はみんなの笑顔を守りたかったんだ」

「そして、決めたんだ。凄まじき戦士になることに」

雄介の話は続く。

「で・・・決着は、グロンギ達が封印された遺跡で着けたんだ」

「そして、戦った。だけど・・・どっちも何も効かなかったんだ」

「なんでダ?」

「ダグバとアルティメットは同じなんだ。存在的には」

「だから・・・最後はただの殴り合いになった」

「あいつを殴ってるとき・・・、すごく嫌な感じがした。たとえ化け物でも・・・。アイツは笑いながら。俺はいつの間にか泣きながら殴ってた。そして最後、俺は勝った。」

「アンタも苦労したんだナ・・・」

「うん・・・」

静寂の中、いつの間にか朝日が昇っていた。

「あ、キー坊からダ」

「どうしたの?」

「知り合いからメールダ。救援に行って来ル、ユキを・・・頼ム」

アルゴが出て行った。雄介はベットに向け、口を開いた。

「もういいんじゃない?ユキ君」

「・・・気づいてましたか」

ユキがベットから起き上がる。

「行かないの?」

「今・・・行ったら、迷惑かけるから・・・」

「なんで?」

「だって・・・」

「だって?」

「自分が、怖いんです」

「カナリアに頼まれて、約束を思い出して、みんな救おうと思った。だけど、僕は覚悟してなかった。
戦う事なんて簡単だって思ってた。ホント僕はクズだ。だけど・・・だけど一番怖いのは、貰った力で誰かを傷つけることです」

雄介が口を開く。

「そうだね・・・。俺も君と同じことになった」

「ジャラジ・・・ですね」

「そうだよ。だけど・・・それから学んだこともある。」

憎しみで戦わない事。雄介が言った。

「僕はそれも怖いですけど、もっと怖いのは」

戦うのが、人を傷つけるのが怖いんです。

「だけど・・・その力で人を守ったのは事実でしょ」

雄介が言った。ユキが口を開く。

「だけど・・・人を傷つけそうになった。ダグバと同じだ」

「・・・それは違うよ。アイツは暴力が楽しくてしょうがないから笑ってたんだ。君は泣いていた」

だけど、僕は。

「五代さん、どうすればいいですか?
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