第八話 フェイトとアリシア
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いなもんだ。あんたがフェイトにしてきたことを知ったら、例え生き返ったとしてもあんたを軽蔑する。」
プレシア「………そんなはずはないわ。アリシアは…そんなこと…」
大輔「アリシアがフェイトと違って何の感情もない人形なら…だけどな。…あんたと話してあることが分かった。あんたは未来から逃げているだけだってことをな」
プレシア「何ですって…?」
プレシアの表情が歪むが大輔は続けて口を開く。
大輔「あんたは未来を恐れて過去に逃避しているだけだ。」
プレシア「黙りなさい…」
大輔「アリシアがそんなことを望まないということにも気づきもしないで…」
プレシア「黙れ…」
大輔「今のあんたを見てアリシアって娘が喜ぶと思ってんのかよ!?」
プレシア「黙りなさい!!」
大輔「っ!!」
プレシア「あなたに何が分かるというの!?大切な娘を理不尽な事故で失った私の気持ちが!!怒りの矛先も見つからない…。この気持ちがあなたに分かるというの!?」
大輔「…分かる!!」
プレシア「何ですって…?」
大輔「俺はあんたじゃないから、あんたの受けた痛みを苦しみを完全に知ることなんて出来ない…でも、あんたの立場になって考えて…理解することは出来る!!」
プレシア「……」
大輔「確かに大切な娘を失ったあんたに前を向けっていうのは酷だろうさ。でも、痛みに耐えて耐え抜いて、いつかは前を向かなきゃいけねえんだよ!!」
大輔の言葉に反論出来なくなったのかプレシアは俯いてしまった。
プレシア「……私は…」
プレシアが口を開こうとした時、プレシアは咳込んで膝をついた。
プレシア「…うっ、ゴホッゴホッ…!!」
大輔「プレシア…!?」
大輔は膝をついたプレシアに駆け寄る。
すると、床には紅い血が数滴落ちていた。
大輔「あんた…もしかして病気なのか…?」
プレシア「フッ…大魔導師でも不治の病にはどうしようもないのよ…」
プレシアが自嘲の笑みを浮かべた。
娘を失い、不治の病を患っているのならば、プレシアは狂気に身を任せるしかなかったのだろう。
大輔「……」
プレシア「…私を倒すなら今がチャンスよ……」
大輔「俺の力は…ただ敵を倒すため物じゃない。大切な人と…大切な人が信じるものを守るための力…それにあんたを倒せばフェイトが悲しむ。」
プレシアの電撃で傷付いた甲冑がたちまち、元通りになる。
甲冑の自己修復が終わると、甲冑を解除すると同時にここから出ようと足を動かす。
大輔がプレシアの横を通り過ぎようとした時、プレシアが口を開いた。
プレシア「大輔って言ったわね…」
大輔「ああ…」
プレシア「大輔…私は間違っていたの…?アリシアも未来も…何もかも失った私はどうすればよかったの…?」
本来ならまだ10歳の子供に聞くのはおかしい質問。
だが、プレシアはそ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ