文化系もしくは帰宅部が1番戸惑うもの、それは体育会系のテンション
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
背中にそれなりの大きさの盾をつけ、手にはきっと良い品なのだろう細身の剣と、もう1つ。
あまり高そうではないがよく手入れされた、至って普通の片手剣。
だが、アレは、あの剣は・・・・。
俺が昔、大体2年前に「アイツ」の腰に差してあったのを見た、その剣。
「もしかして、アイツはs『さぁっ!! それでは勝者はどちらかっ!! レディィィィィ、ファイトォォォォォ!!!!!!』!!?」
「よ〜し、やっと本戦だ!」
名前を呼ばれ、歓声が響く。
そんなコロッセオの武舞台の中央に立ちながら、ビリオンの心はただただ目の前の戦いが楽しみで仕方なかった。
聖斗との戦いの時にもその面を覗かせたが、彼女はバトルジャンキーである。
加えて、何より自分が勝ちたいと思う。
そんな彼女が聖斗に負けてから初めて挑む1対1、自分の技にもスタンドにも自信がある。負ける気はしなかった。
「おいお前! アタシに勝てると思ってそんな涼しい顔してたら大間違いだからな! もうゴングは鳴った、喰らえぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
そう叫ぶやいなや不意打ち気味に飛びかかり膝蹴りを食らわせる。
「・・・・・・・・・。」
対するスミスはそれを甲冑の腕で防いだ。そのまま彼女を弾き、距離を取る。
と、その時。
バキッ・・・・・ガシャァン・・・・・!
防いだ腕の部分の甲冑が砕け、地に落ちた。
「・・・・?」
怪訝そうにビリオンを見るスミス。
それに応えるように胸を張ったビリオンは得意げに説明を始め
「ご明察だ! アタシの破砕掌は衝撃を操って触れたものを・・・・ってうわぁっ!!?」
説明の途中に斬りかかってきたスミスの斬撃を宙に跳んで躱す。
躱されたことを意に介さず両手の剣で連撃を繰り出すスミスだが、ビリオンは全てを空中を蹴ったり、切っ先を蹴ったりして躱していく。
いくら普段が自信満々過ぎて隙だらけとは言え、彼女はA−の冒険者、流石の身のこなしと言える。
だが、運は悪い時は悪い。
「あっ!?」
『あぁ〜〜〜〜〜!! ここで痛恨のミス、切っ先に足を乗せたビリオン選手が足を滑らせたぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』
そのままバランスを崩して地に落ちるビリオン。スミスはトドメとばかりに剣を振り上げて首に斬りかかる。
「『ザ・ハンド』ォ!!!!」
「・・・・・・・・!?」
目の前で起こった現象に目を剥くスミス。
首を斬り裂く寸前だったビリオンの体が一瞬で消え、後方に現れたのだ。
『おぉっと、これはどういう事だ!!? 彼女は「瞬間移動」が使えるのかぁ!?』
司会者の言葉にざわつく観客。
それも仕方がない。瞬間移動は「特殊」に分類される「空間魔法」の中で難易度が上位に位
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ