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寄生捕喰者とツインテール
“渇き”の乱入
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 ラースの返答は本当に予想外だったのか、サーストの顔に僅かだが驚きの色が見えた。申し出を断ること自体は予想出来ていても、まさか向こうにも因縁が存在するとは思いもしなかったのだ。


 そんなサーストへと、ラースは憤怒を押さえて話す。



『だから協力なんて出来ねェヨ。クソ野郎に協力する奴等を全部ぶっ壊シ、俺が奴を粉々にするんだかラナ』

「そうか、だが……俺も譲れない理由がある。“協力”を得られないなら、俺は一人でもやるつもりだ……奴を倒すのは俺なんでな」



 サーストの声色にも怒りが含まれ、彼にも並々ならぬ事情がある事が窺えた。



『個人的な事で協力を求めるなンザ、俺にとっちゃ頭おかしいとしか思えねェヨ』

「……まあ、お前らを除いた全員は、碌に話も聞かなかったがな……行幸、幸運、運気が向いてきていただけでも満足だ」

『他の奴にも声かけてたんカイ……つーカ、理性ある奴の方が少ないんダゼ? それに何で協力求めンダ』

「戦闘、闘争、……争奪にならないならば、少しでも確率を上げたかった、それだけだ」

『そうじゃないナラ?』

「俺が先んじて融斬、惨殺、殺害、奴の命を絶ってやる」



 サーストの声に大きな怒りが乗ったのを感じ、ラースは呆れか傍また別の環状化を持って溜息を吐く。

 話はもう終わりなのかしばらく沈黙が続き、不意にサーストはグラトニーへ一歩近寄り、しゃがみこんだ。



『アア? まだ用があんのかよお前』

「……グラトニー、大食、暴食、食事に関わる言葉か……彼女は何をそこまで必死に食らいつこうとする」

『……前に大怪我負っテナ、俺も融合したし他の事情も込みでエネルギーが居るんダヨ。普通の奴らよりも喰わなきゃならねぇんダヨ』

「……正に食欲の塊だな」

『色んな意味デナ』



 グラトニーを暫くの間見つめていたサーストであったが、ふと立ち上がって思い出したかのように呟き始めた。



「……何故彼女の中に人間を感じるんだ?」

『そリャ、こいつは元々人間だかラナ。とはいっテモ、もう殆ど残っていないンデ、絶賛再生中ダガ』

「………そいつは奇妙だな」



 何がとラースが問う間もなく、サーストはハッキリとこう言った。



「人間の部分は空虚、虚空、空白……抜け殻のオマケに近く見えるんだが」

『あたりメーダ、たった一割ほどしか存在してないんからオマケに見えて当然だっツノ』

「……まあいい、俺にとってほとんど関係ない事だからな」

『とことん自分勝手だなオイ!?』



 意味深長な事を言うだけ言って、サーストはその場から去るべく背を向け……僅かにこちらを振り向いて、ラースへと
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