第1章
旧校舎のディアボロス
第2話 彼女に殺されました!
[4/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
さて、情報を整理するか。千秋に聞くところ、昨日、イッセーは千秋と一緒に帰っているところに、イッセーに一目惚れしたという天野夕麻に告白され、イッセーは即OKした。で、今日ここでその天野夕麻をイッセーに紹介された。そして、そのことに松田と元浜は慟哭し、千秋はうなだれながらすすり泣いてるわけだ。
うん・・・・・・なんでこうなったんだ?
いや、別にイッセーに彼女ができたことが信じられないわけじゃない。ていうか、彼女ができても別におかしくないからな。
イッセーはスケベだが、それを除けば、その人柄はよく、非常に真っ直ぐなところがある。
実を言うと、俺はイッセーのそういうところに密かに憧れてたりする。
まぁ、それはいいとして──そういうわけだから、イッセーのそういうところに好感を持ち、惹かれる女子も少なくはないだろう。・・・・・・だが、それは付き合いが長くなり、イッセーのことを理解した場合においての話だ。いや、一目惚れすることがないとは言いきれないが・・・・・・。
まぁ、それもいまどうでもいいか。
いまはそこで泣きわめくバカ二人といつの間にか膝を抱えてうなだれている千秋をどうにかしないとな。
それに──。
俺はイッセーたちが行ったほうを見る。
──どうにも・・・・・・いやな予感がするんだよな? ・・・・・・俺の気のせいならいいんだが。
―○●○―
数日後──。
イッセーと天野夕麻は今日、デートすることになった。
なんで知ってるかって? イッセーに自慢されたから──てなわけではなく、デートプランについて相談されたからだ。
・・・・・・なぜ恋愛経験のない俺に訊く? まぁ、それ以前に知り合いに、恋愛経験がある奴なんていないけどな。
──で、結局内容は王道なものになった。
そして、俺がいま何をしているのかというと──イッセーたちのデートの尾行をするために、二人の待ち合わせ場所から少し離れた場所にいた。
ちなみにイッセーは、気合を入れたオシャレをして、待ち合わせ時間の三時間前に来ていた。
で、待ち合わせ時間が間近に迫ったところで、イッセーに女性が一人近づく。
「・・・・・・あれは・・・・・・」
イッセーは女性からチラシを一枚受け取る。
遠目ではなんのチラシなのかわからないが、おそらく──。
「イッセーくん!」
そして、天野夕麻がようやく到着した。
「ゴメンね! 待った?」
「いや、俺もいま来たところだから」
三時間も前に来て、なに言ってんだか。相談時にイッセーはこんなことを言っていた。
──一度、『待った?』て訊かれて『いま来たところだから』て言ってみたいんだよなぁ。
そのために、確実に先に来るためにイッセーは三時間
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ