第1章
旧校舎のディアボロス
第1話 士騎明日夏
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─さっさと退散するか」
俺はこれから来る者たちに後始末を任せ、買い物袋を持ってその場から退散するのだった。
−○●○−
明日夏が退散した後、廃工場内に紅い光が差し込む。
光の発生源には魔法陣が出現しており、そこから駒王学園の制服を着た四人の男女が現れる。
この駒王町を根城にし、管理下に置いている上級悪魔とその眷属の悪魔たちだ。
眷属悪魔たちの主、紅髪を持つ少女、リアス・グレモリーは、はぐれ悪魔の死骸を見て口を開く。
「大公からの討伐の依頼が届いたから来てみれば・・・・・・一体誰のしわざかしら?」
リアスの言葉に剣を携えた金髪の少年、木場祐斗が答える。
「僕たち以外にはぐれ悪魔を討伐する者といったら──『悪魔祓い』でしょうか?」
悪魔を敵とし、倒せる者として、神の名のもとに悪魔を滅する悪魔祓いという者たちがいる。
そのことに、黒髪のポニーテールの少女、姫島朱乃が異を唱える。
「あらあら。でしたら、死骸なんて残らないはずですわ」
悪魔祓いを受けた悪魔は完全に消滅して無に帰してしまう。死骸が残っているということは、このはぐれ悪魔が悪魔祓いを受けたわけではないと朱乃は言う。
最後に小柄な体型の少女、塔城小猫が口を開く。
「・・・・・・痕跡も残っていません」
結局、リアスたちはこの状況を作り上げた明日夏のことはわからずじまいだった。
「とりあえず、後始末だけでもしましょうか」
「「「はい、部長」」」
明日夏の手によって討伐されたはぐれ悪魔の死骸は、リアスたちによって処理されることとなった。
−○●○−
「ただいま」
はぐれ悪魔の相手をしていたせいですっかり遅くなってしまった。
もう千秋は帰ってきてるよな?
「千秋。いるか?」
リビングのドアを開け、中に入った俺の視界に入ってきたのは──。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
テーブルにうなだれている千秋だった。
「・・・・・・どうしたんだ?」
ま、十中八九、イッセーのことでこうなってるんだろうが。
「イッセーと一緒に帰れなかったのか?」
「・・・・・・・・・・・・一緒に帰ったよ・・・・・・」
「ん? なら嫌われるようなことでもしたのか?」
「・・・・・・・・・・・・してない。仲のいい幼馴染みのままだよ・・・・・・」
じゃあ、一体何があったってんだよ?
「じゃあ、あれか。イッセーがおまえ以外の誰かと付き合うことなったとか?」
「まぁ、ないだろ」なんて考えながら適当にそう訊いたが・・・・・・。
「・・・・・・・・・・・・うん・・
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