第二章
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よ」
佳恵は相変わらず有美の本心には気付かず話をするのだった。
「だからね。今度はね」
「ええ」
「これなんかね」
自分の携帯を取り出して説明する佳恵だった。
「どうかしら」
「それね」
「ええ。これがまたね」
携帯小説の話をしていく。その間にも有美は時々範人を見るが相変わらず彼女の方を時々見ている。まずはそのことに満足する有美であった。
「まずはこれでよしよ」
「これでよしって?」
「あんた何もしていないじゃない」
その様子をさりげなく見ていたクラスメイト達が有美に言う。彼女達は今は学校の屋上でサンドイッチやミルクでお昼を食べながら話をしていた。空が実に澄み切った奇麗な青になっている。
「携帯小説の話してただけで」
「西園寺君の横通ったけれどね」
「あれよ」
有美は言った。
「あれなのよ」
「あれって!?」
「あれだけで!?」
「そう、まずはあれでいいのよ」
それぞれサンドイッチやパンや牛乳を飲みながら驚いた顔になるクラスメイト達に対して述べる。彼女はカレーパンを美味しそうに食べている。
「あれでね」
「あれでいいって」
「前通っただけで」
「ほら、今の私」
微笑んで皆に言ってきた。
「どうかしら」
「どうかしらって」
「いつもと同じじゃない」
「ねえ」
皆普段と何一つ変わらない彼女の外見を見て言う。その黒いハイソックスも同じだ。相変わらずその奇麗な脚をさらに目立つものにさせている。
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