暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
EpisodeV:
Usus, magnus vitae magister, multa docet
Epico1イリシアの耳に説教
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て来てくれたのに、「マジで怒られるわよ」って呆れた。

「ま、とにかく。『あ、ルシルー? わたし達の着替え、終わったから。今度はルシルの番ね〜♪』」

『じゃあ、そのまま俺の制服も持って来てくれ。こっちの木陰で着替えるから』

おおっと、早速躓きそうな予感。わたしとルシルの思念通話がみんなにも繋げてるからさらに、ハイ終わったぁ〜、って空気濃度が上昇。わたしは『木陰に隠れるって言っても一応、女の子のすぐ近くなんだからさ』あくまでこっちで着替えるように伝える。

『何を企んでる?』

疑われ出したらもう危険域に突入。だから『了解。持って行きまーす』そう答えるしかなく。渋々ケースにわたしの制服を畳んでしまい込む。すると当然「それでも実行するアンタには頭が下がるわ」アリサが肩を竦めてそう言った。

「一度決めたらやるっ! たとえ怒られようとも! そうだよね、アリシア!」

「うんっ!」

「付き合ってらんないわ。あたし達は先に行くわよ」

「シャルちゃん、庇いきれへんと思うからそこんところは覚悟しててな」

「たぶんここが引き際だと思うよ、シャルちゃん、アリシアちゃん」

「アリシア、シャル・・・、また生きて会おうね?」

「・・・想像するだけにしておいた方が身のためだと思う」

呆れて出てくアリサ達に続いてわたし達も部屋を出て、そこで一旦お別れ。アリサ達がテラスへ続く廊下へと歩き去ってく中、わたしとアリシアはルシルが来る廊下とは反対側へと歩いて、近くの角を曲がって待機。

「「来た」」

待つこと少し。ルシルがやって来たと思えば、ファリンも一緒だった。すずかもさすがにルシルひとりを自分の部屋に向かわせないよね。わたしなら常時開放なんだけど。

「それではルシル君の制服を取って来ますから、少し待っていてくださいね」

「はい、お願いします」

ファリンだけがすずかの部屋の中に入って行った。その間、ルシルは廊下で待機。そしてファリンが「お待たせしましたー♪」そう言って部屋の中からケースを持って出て来た。アレ、わたしの制服を入れたやつだ。

「ルシル君はこっちの部屋での着替えをお願いしますー♪」

ファリンがルシルを連れてこっちに来た。慌ててどこか別の場所に隠れようとして、「シャル、こっち。この部屋、開くよ」アリシアに手を引っ張られて入った部屋。そこは明らかに「すずかの家族の誰かの部屋だよね・・・?」だった。
応接室というには家具が揃いすぎてて、鏡台があるってことは忍さんかすずかのお母さんの部屋かも。と、「ここが私の部屋です」ドアの向こうからそんなことを言うファリンの声が。アリシアとほぼ同時にベッド下へとヘッドスライディング。直後、ガチャっと扉が開いた音がした。

「どうぞー♪」


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