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戦国†恋姫〜黒衣の人間宿神〜
二十四章 幕間劇
エーリカについて考え事×一真隊愛妾連合との膝枕交換
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調の割には、元気がない感じではあるが」

部屋の外から声が漏れていたので、あえて聞いてみた。あとは何人かいるかと思ったら、妾全員が揃っているのだからな。影で聞いていたとしても、一真隊のメンツ全員が揃うのも珍しい事でもある。いつもなら、今よりも何倍も賑やかなだったはず。

「エーリカの話をしてたの」

「・・・・エーリカ?」

「ハニーは何も感じませんの?味方だったエーリカさんが敵になったという事を、皆はエーリカさんの事でいっぱいでしたのよ」

「うーん、正直言って今までのエーリカの考えている事は俺でも分からないが、今だったら分かる。それにだ、俺達が見たエーリカは見た目は今まで道理と聞いているはずだが、俺には聞こえたのさ。エーリカ本来の心の声がな、これは初めて言うが俺は前回もエーリカと会っているのだよ」

「前回もお会いになさっているという事、ですか?」

「俺はこの世界と似た世界に一度行った事がある、その時砕いたはずの悪しき魂がこの世界のエーリカに憑依してしまったと言えば分かりやすいか。今までのエーリカは本来あってだが、今のエーリカは前回滅ぼしたはずの邪気・悪しき魂という鎖によって精神の中あるいは心の中に鎖として閉じ込められてしまっている状態だ。俺は助けたいが前回と同じ方法では助けられないから、奏たちと考え中だ」

俺は初めて言ったかもしれないが、ここと似た世界に行った事や本来在るべき魂と邪な魂を切り離した事。そして俺の手で砕いた後に、俺が見たエーリカの中に前回砕いたはずの魂がいた事。ま、信じられないかもしれないが実行部隊としての付き合いや、一緒にいた時間だと長いとは思う。詩乃達は情報が少なすぎるとも言うが、それはしょうがない話だ。

「付き合いは長くとも、中の性格や敵という感じではなかった。鞠や小波そうだろ?」

「うん。よく分からなかったの・・・・」

「まさかご主人様はそれを分かっていて、今まで行動していたのですか?」

「まあその通りだ、二つの名を持つ方が怪しいと俺達黒鮫隊は始めから分かっていた。黒鮫隊も同じさ、前に世界で見ているのだから」

一真隊で一番そういう直感に優れている鞠や、草としての訓練を受けている小波でもエーリカの異変は察知されなかった。察知できたのは、俺と黒鮫隊のみだ。エーリカが鬼の大将だと言うのであれば、鬼が出現する時は何時も久遠達と近くにいたからな。それに鬼は俺の方を向いていた。まあこの二人でも気付けない相手だから、一枚も二枚も上手である。

「だから俺達黒鮫隊の最終目標は、エーリカの中に潜む闇の部分を排除するのが目的でありエーリカがいるところに行くのが、俺達の最終任務だと思っている。素の部分と闇の部分は違う」

「素と闇ではどういう違いがあるんですの?ハニー」


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