進撃のゴーレムV、咆哮する鴉
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専用機持ちタッグトーナメント当日
今回も俺は簪と組んだ。兼次に組んでくれと懇願されたが、単純に俺が簪と組みたかったこと、織斑先生の不認可、さらに楯無さんが半ば強引に兼次と組んだことによりこの話は無しになった。
参加者は12人、内9人が1年生という異例の事態だ。しかも大半が第三世代型。
そんな中でもやはりデルタカイとHi-νのスペックはずば抜けている。素の性能で軍用第三世代型と互角に渡り合える性能は明らかにイレギュラーな存在だ。
トーナメントの組み合わせはまだわからない。開会式の時に発表されるとのことだ。
そして開会式の時間になる。副会長の俺は兼次と一緒に虚さんの後ろで控えている。と言っても俺は控えているだけ。進行は虚さんがやってるし、俺の発言の機会はない。
「それでは、開会の挨拶を更識楯無生徒会長からしていただきます」
そう言って虚さんは一歩下がる。
「ふあー…。ねむねむ…」
のほほんさんが欠伸をする。
「静かにした方がいい。教頭が睨んでる」
そんなのほほんさんに注意を促す。
「ういー…」
小さく頷いた後、左右に揺れたのほほんさんに再び教頭の睨みが…。正直、心臓に悪い。
「どうも、皆さん。今日は専用機持ちのタッグマッチトーナメントですが、試合内容は一部を除いて生徒の皆さんにとってとても勉強になると思います。しっかりと見ていてください」
その一部を除いてってなんだよ!?
「まあ、それはそれとして」
楯無さんが持ってた扇子を開く。書かれていたのは博徒の文字。
「今日は生徒全員に楽しんでもらうために、生徒会である企画を考えました。名付けて[優勝ペア予想応援・食券争奪戦]!」
騒ぎだす生徒たち。言っとくが俺は最後まで反対したぞ。
「黒鉄副会長、根回しはしておいたから」
教員からの反対が出ていない。それでいいのか…。
「では、対戦表を発表します」
楯無さんの後ろに大型ディスプレイが降りてくる。
「…いきなり決勝戦でもやる気か…?」
1回戦が俺・簪VS兼次・楯無さんの組み合わせだった。おそらく、と言うか絶対に一番の激戦になるだろう。
盛り上がりをみせた開会式はすぐに終わった。
開会式が終わり、俺は簪を連れて第四アリーナに向かう。ここからアリーナまではそこそこ距離があり、走る必要があった。
「まったく、試合前に消耗させる気か?」
「愚痴っても仕方ない」
簪が返してくる。その様子は俺よりつらそうだった。
「そうだな」
アリーナに着くと二年の黛先輩が待っていた。
「何の用です?」
「今、専用機持ち全員にコメント貰ってるんだけど、その前にこれを見てくれるかな?」
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