忍び寄るは何者か
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森に降り立った。そして変身を解きグラトニーから瀧馬に戻ると―――――
「うおおおおおっ!! 何やってんだ俺はぁぁああっ!!??」
『黒歴史確定ダナ』
ヘビメタよろしく激しく頭を振るのであった。
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「くそっ……思いだしたらまた恥ずかしくなってきた……!!」
『まあ良い思い出になルサ、それに幾ら嫌でも生きる為にゃ戦わなきゃいけなイゼ』
「分かっているから余計に辛いんだよ……!!」
何を求めていたか、何を考えていたかが分かるからこそ、増長して苦しくなるのだろう。一頻り落ち込みやっとこさ落ち着いたか、登校時間まで間がある事を時計で確認して、瀧馬は大食い選手とほぼ同じぐらいになった胃袋を満たすため、棚からまたパンを取り出す。
パンを食べ終えるのを律儀に見計らってから、そんな事よりもとラースは数秒間の置いて、含みのある声で一言言った。
『相棒、今回ツインテイルズとじかに会って分かった事があルゼ』
「俺が、前に言っていた事か?」
『そウサ、その成否がいかなモノかって奴、その答えダナ』
「結果は……?」
瀧馬の問いにラースはニヤリとした表情を脳裏に浮かばせる声で、予てから疑問に思っていた事が正解か否かを口にする。
『―――――“アタリ” ダヨ、あいつ等はお前の同級生の観束とかいう奴、そして津辺とか言う奴ダ。属性力の質が一緒だかラナ』
「……」
『認識阻害の技術でも使ってんだろウガ……残念! 俺ら“欲望・感情”のエレメリアンニハ、あんなチンケなレベルの物通じねェヨ。もっと強めにしなきゃあナァ』
ラースのこの発言により、瀧馬が思っていた“二人はツインテイルズではないか”という疑問が、考え過ぎでは無く的を得ていた事が分かってしまった。
分かったから如何というものでも無いのだが、何とも言えない感情というのは心の中を支配してくる。
瀧馬もまた、どう表現していいか分からない感情を抱いていた。
『世間てのは案外狭いノナ。世界ってのは“並行世界”に近いだけで無数にあるのニヨ』
「確かに、えらく狭かったな」
ラースの茶かしにも近い言葉に頷きながら、瀧馬はまたパンを口に放り込むのであった。
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同時刻。
「なんでよ!? 何でなのよコレぇぇええっ!!」
観束家のリビングで、少女はニュースを見ながら絶叫していた。
ニュースにあげられているのは、御馴染のテイルレッドと新たに表れた謎の少女・グラトニーの事であったが、冷静に対応しグラ
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