忍び寄るは何者か
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みたいなものを感じるし……今まで見たこと無い種類で何か新鮮味があるんだけどなぁ)
ツインテール好きも極めれば彼の様になれる―――――訳ではないのが、彼の奇妙さに拍車をかけている気がするが、どうれだけ止めようとも無理やり自分の道を進んで行くのだろう、この観束総二という男は。
「そうだ! アタシもあんたに聞きたい事があんのよトゥアール!」
「スリーサイズなんか教えませんよ!」
「何も言っとらんだろうがぁあああぁあああ!!」
遅々として進まない話にイライラしたか、愛香はトゥアールを拳の乱れ撃ちでぼこってから、話を脱線させないようにと釘を刺し、ソファーにドカッと座って質問をした。
「あの時私がした質問……エレメリアンか否かって事に、グラトニーは肯定したわよね? で、人形属性、体操服属性、髪紐属性とか、今まで戦ったエレメリアンには必ず何かしらの属性があった……じゃあ、あの子の属性は何なの?」
「何言ってんだよ愛香、別に悩む事じゃあ無いだろ? そりゃあ、食欲とか」
「そう、普通はそう考えるわよね。でもおかしいと思わない?」
言われてから総二は考えるものの、食欲を元にしていると思わしき圧倒的な『食』への素直さと執念は、彼女が食欲の属性……あえて例えるなら食欲属性から出来ていると考えても別に不思議ではない。
未だ何がおかしいのか悩む総二へ、トゥアールが何時も以上に真剣な表情で声をかける。
「総二様、私は前に言いましたよね……家族愛や友情など、知性を持った生命体が誰でも育む属性を基盤として、個人の属性力が育まれていくと」
「お、おお。確かに言ったな」
「だからそれ以上に根本にかかわる感情……特に生きとし生けるものの殆どが抱く“食欲”を元にしているなど、属性力技術の概念から考えると余計におかしいんです」
「あ? あ、……あぁっ!?」
そこでようやく総二も、愛香が抱いている疑問に気が付く。
友情や家族愛は強く雄大な物にも思えるが、先程トゥアールが言ったようにソレはある程度以上の知性を持った生物ならば当たり前に抱く感情であり、精神の土壌とも言える。つまり、大本に存在はしていても、強力な推進力になりえる強い思いは少な過ぎるのだとか。
一見強大に見える力ですらそれなのだから、食欲など取り出した所で使えない事が殆ど。エレメリアンになるなど有り得ないはず。
……そう、有り得ないはずなのに、グラトニーという食欲を元にしたとしか思えない、奇妙なエレメリアンが現れている事が、疑問となっているのだ。
「でも、変態行為とかはやらなかったし、どっちかっつーと体以外は普通の人間に近かったような
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