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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-22
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って一対二という不利な状況にもかかわらず、相手を翻弄していた。
――――流石。
心の中で束に賛辞の言葉を贈ると、蓮は覚悟を決めた。
「――――その目。」
「あ?」
「私は、その何をしでかすか分からない目に憧れに似たようなものを抱いていた。いや、嫉妬していたのかもしれないわね。こんな不利な状況に追い込まれても巻き返してしまう。そんなあなたが私は嫌いだった。だから――――……。ここで断ち切る」
蓮は一切隙の見られないスコールを見て、舌を巻くほかなかった。ただでさえ強い彼女が全力で自分を潰しにかかってくる。そう思うと震えが止まらなかった。恐れからくる震えではなく、武者震いだ。だから彼女たちを切ろうと思えなかった。何か不穏な動きをしていたと知っていても何もしなかったのは、そんな彼女たちを好ましく思っていたからである。しかし、敵となってしまった今は、容赦なく叩きのめすのみ。思わず、唇が吊り上る。
「
形態移行
(
シフト・チェンジ
)
。
二次移行
(
セカンド・シフト
)
」
「やっぱり二次移行していたのね。それでも私のやることは変わらないわ。あなたを殺す、それだけよ」
蓮が光りに包まれる中、スコールは改めて自分の意思を固めていた。
簡単に負けてもらっては困る。どこかでそう思っている。だからこそ超えていきたい。私が私であるためにあなたには礎となってもらう。私の選択が間違っていなかったと証明するために、殺す。
束は余所見はしない。全力でたたきつぶすと決めているため、芸術の域にある操縦技術で確実に戦闘を優位に進めていた。恐るべきことに束の機体には傷一つないどころか、エネルギーすら削られていない。対して、オータムはほとんど限界に近かった。まだ始まって間もないのに自分の負けがそこまで近づいてきている。マドカはそうでもない。まだ機体も健在でエネルギーもそこそこあった。
ただ単純に束がオータムばかり狙っていることにあるが、それよりも束がこんなにも強かったことに二人は驚きを隠せない。
「このクソアマこんなに強かったか!? いつもやるときはギリギリだったのにっ!!」
「誰がお前みたいなゴミ虫に全力出すかよ、ばぁーか。……まったく、面倒だなあ。さっさと終わらせよ」
「……くっ」
アリーナを照らしていた光が収まる。その発生元であった蓮の機体は、ゴツイ見た目からシャープなものに変わっていた。今まで抑えていた速度を早くしたいと願った形が高速戦闘も可能にする。高機動、一点集中型で凄まじい爆発力を備えた機体となっているのだ。
二次移行したため、搭載されていなかった近接武器も新しく搭載されている。
西洋風の剣二刀を両手に一本ずつ持ち、切っ先をスコールに向ける。スコールも右手にアサルトライフルを
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