第8話 草原
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また、丈高く草が茂っている。
「私は……」
下り坂は、次第に道東の都市から遠ざかってゆく。ハツセリは無言で別れを告げ、都市の影に背を向けた。
「ええ。私は、だって……とても大切なことを……教えてもらったもの」
道東の都市とは反対方向に長い坂を下る。
都市はもう、見ることもできない。
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