第五章 楽園
第14話 支配者
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ている士道に言った。
士道「あ、あぁ……」
凜袮「ゴメンね。少し気をつけた方がいいかも」
士道「え?何で謝って……」
その答えを聞く間もなく、凜袮はどこかへ行ってしまった。
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ーー
ー
士道「凜袮のやつ、遅いな……」
かれこれ20分近く経っている。上条もその間ずっと自分の右手を見たり、空を見上げたりしていたが動く気配は全くなかった。
士道も上条と同じく空を見上げたーー
その瞬間、
辺りが紅く染まった。
士道「な、何だ!?」
電球を赤シートで覆った時にその辺りが紅く染まるのと同じように、湖も、木も、地面も、空も、不自然な赤色になっていた。
そして、
士道「うわっ!……な、何だ……!?」
空が突然切り裂かれたかと思うと、その裂け目から出てきた人物がいた。
士道「お前は……夢の中の……!」
修道女のような服を着て、顔を薄いマントで覆い、そして冠を着けている女がそこにいた。
?「そう……私はお前と……そして上条当麻と夢を共有していた」
士道「上条とだと!?」
思わず上条が先ほどまで″いた″場所へと向く。
士道「いない……?」
そこに上条当麻の姿はなかった。
まるで自分だけが別の世界にきたかのように……
士道「お前は精霊なのか……?なぜ俺を狙う……?」
?「貴方が知る必要はない。もうすぐ忘れるのだから……」
そう言った直後、
その女は手を前にかざし、赤色の球体を創り出した。
士道「ッ!!?」
?「さらばだ五河士道。次こそは幸せな夢を……」
激しい光の奔流があった。
その時、士道は死の危機を感じた。
そして、思い出した。
凜袮との日々ではなく、
みんなとの日々を。
十香と一緒にパンを食べた。
折紙と一緒に勉強した。
四糸乃にアイスを奢った。
遊び疲れた琴里をおんぶして家に帰った。
狂三の優しさを知った。
佐天さんと一緒に服を買った。
一方通行は兄のような頼もしさがあるのを思い出した。
上条は不幸だけど、その分とてもお人好しだということを改めて実感した。
みんな大切な人だ。
そんな人を残して……死ねる訳がない……ッ!!
ーーーー
ーーー
ーー
ー
士道は激しい光の奔流を受けたーー
そのハズだった。
??「全く、間一髪だったわね」
士道が振り返ると、そこにはーー
十香
四糸乃
よ
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