暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/stay night -the last fencer-
第二部
魔術師たちの安寧
月下の死闘(T) 〜白き少女の思惑〜
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不服なら、まずは格の違いというものを刻み込んであげる」

 イリヤの周囲に集う使い魔4体。

 鳥形で高速機動と光弾を放つ、遠隔操作型の移動砲台。
 単体で魔力生成を行い、撃破するまで半永久的に稼動する。

 最大展開数は不明だが、最悪までを想定するなら今の倍は可能だとみる。

(初手から全開で行くしかねえ!)

 相手の実力が未知数なら、短期決戦。全力を出される前に決着を付ける。

 魔術刻印の白兵術式を全起動。
 魔術回路の開路結線を全解放。

 共振開始。魔力励起率300%で固定。

起動(セット)……魔術廻炉(エーテルドライヴ)!!」

 さっきまでの抑制状態(セーブ)ではなく、全身全霊と呼ぶに相応しい戦闘態勢。

 侮ることはしない。夜の聖杯戦争で出会った以上、魔術師同士であり殺し合う関係だ。
 感情移入が一切ないといえば嘘になるが、それが理由で俺という刃が鈍ることはない。

「さあ、華々しく踊りなさい」

 天使のような無邪気な微笑は、死神の無慈悲な冷笑へと変貌していった。

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